April 17, 2005

Blue Note: The Night For Duke's Place

ぜいたく。

定刻9時半より2分ほど前から、スーツを着たバンドメンバーが定位置に座り始めた。

ドラムス、ピアノ、アコースティック・ベース、そして、管楽器がなんと12人。おそろいの譜面台、おそろいのユニフォーム。いわゆるビッグバンド。かのデューク・エリントン楽団である。そして、フィーチャード・シンガーが、デトロイト出身のフリーダ・ペイン。「バンド・オブ・ゴールド」で知られるシンガーだ。彼女は、僕はR&Bシンガーとしてずっと覚えていたが、今回経歴をみたら、最初はジャズ・シンガーをやっていて、このデューク・エリントン・オーケストラのヴォーカルとして抜擢されたという。

それにしても、これだけの大所帯のビッグバンドで、昔の人は踊り、聞き惚れ、楽しんでいたんだなと思うと、かつてのエンタテインメントの贅沢さがうらやましくなる。音楽のヴァリエーションもあり、インストあり、歌あり、各楽器のバトルあり、と飽きさせない。そして、デューク・エリントンの作曲家としての非凡なものを今回感じた。

12人ものホーンセクションのきらびやかさは、たまらない。これもぜいたく。また、そうした楽器の生の音がマイクを通さずにもどんどん聴こえる。これもぜいたく。そして、こんなビッグバンドで踊ることができれば、これもぜいたく。空気の振動が、生音と重なりあい、気持ちいい。これもぜいたく。リアル・ミュージシャンたちのリアル・ミュージックは、ぜいたくだ。

フリーダ・ペインも、30年前に東京・青山のたしか今はもうない「ウイスキー・ア・ゴー・ゴー」という店で見た。あの時は、R&Bを中心に歌ったように記憶する。「バンド・オブ・ゴールド」(1970年)のヒットで知られていたから、その関連ヒットを歌ったはずだ。

彼女が後半でこう言った。「私はデトロイト出身。モータウンよ。私は元々ジャズシンガーとして始めました。その後、デトロイトのプロデューサーに声をかけてもらって、ポップなR&Bを歌いだすようになりました。プロデューサーの名前は、ホランド・ドジャー・ホランド。彼らはスプリームスやテンプテーションズ、フォートップスなどに曲を書いていた人たち。彼らと作った「バンド・オブ・ゴールド」を歌います。私の代表的な一曲です」 

ホランドたちは、モータウンでたくさんのヒットを書き、プロデュース。そして、68年、モータウンを辞め、自分たちのレコード会社、ホットワックス・インヴィクタスを設立、フリーダ・ペインなどと契約、ヒットをだした。ただし、彼女がそう言ってイントロが流れても、「オ~~」といった反応はなかった。「イン・ア・メロー・トーン」あたりだと、「オー」とか、拍手がくるのに、さすがにブルーノートの観客には知られていないようだ。まあ、ブルーノートでなくても、日本では無理はないか。

ヴォーカルがいない時は、やはりこのビッグバンドのスポットライトはホーンセクションにあたる。ホーン奏者がスターのバンドだ。彼らはそれぞれがソロをとる時、前にでてくる。誰にもソロの出番がある。トランペットが吼え、サックスが炸裂する時、ブルーノートがニューヨークの「コットン・クラブ」の如くデュークの場所になった。デューク・エリントン死して31年、その名を冠したオーケストラは、レガシーを後世に伝え続ける。Show must go on!

ブルーノートのウェッブ
http://www.bluenote.co.jp/art/20050411.html

デューク・エリントンのオフィシャル・ウェッブ
http://www.dukeellington.com/

Setlist (2nd)(imcomplete)

show started 21:30

01.
02. Jack The Bear
03. In A Mellow Tone
04. Cottontail

(Freda Payne)
05. It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)
06. Lush Life
07. Satin Doll
08. Duke's Place

09. Hot & Bothered
10. Mood Indigo
11. Jam With Sam

(Freda Payne)
12. Band Of Gold
13. In A Sentimental Mood
14. Take The A Train
Enc.

show ended 22:50

(2005年4月13日水曜、東京ブルーノート・セカンド=デューク・エリントン・オーケストラ、ゲスト・フリーダ・ペイン)

ENT>MUSIC>LIVE>Ellington, Duke / Payne, Freda

投稿者 吉岡正晴 : April 17, 2005 12:44 AM
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