September 09, 2005

Agassi Legacy Continues:

【アガシ、2セットダウンから奇跡の勝利】 

超現実。 

昨日(8日)の朝、WOWOWでは全米オープンの準々決勝の試合をニューヨークから生中継で放送していた。35歳のアガシと25歳のブレイクの対戦だった。ひさびさに見ごたえのある感動的な試合だった。 

途中から見たのだが、その時点ですでに0-2でアガシが負けていた。2セットを終えて、試合はわずか62分しかたっていなかった。このままアガシが負けるのかと思っていたら、第3セットをアガシが取り、さらに第4セットもとって2-2にした。ブレイクが最初は圧倒的に強くてとてもアガシは勝てそうになかったが、2-2になったあたりではかなりいい勝負になっていた。 

第5セットは一進一退だったが、第3、第4でアガシにやられっぱなしだったブレイクが第1セットのような力を盛り返し、第5ゲームでアガシのサーヴィスをブレイクし3-2とし、そのままいって5-4でブレイクのサーヴィン・フォー・ザ・マッチとなった。このままブレイクがサーヴィスをキープすれば、準決勝進出となる。 

ところが、再びアガシがここで奇跡的パフォーマンスを見せ、ブレイクバックするのだ。結局5-5からお互いサーヴィスをキープし6-6となり、タイブレイクへと突入した。 

すでにナイトセッションの時計は深夜1時をまわっていた。2万の観客はまだ残っている。タイブレイクもミニブレイクの応酬となった。アガシからサーヴィスが始まったがいきなりミニブレイクされ、ブレイクがサーヴィスをキープしブレイクの3-0に。その後アガシが3ポイント連取し、3-3.アガシから見て3-4、4-4、4-5となり、ブレイクのサーヴィス・ゲームに。2本サーヴィスをとれば、ブレイクの勝利。ところが10ポイント目、ブレイクのセカンドサーヴをアガシは満身の力をこめクロスにリターンエースを決め、5-5に戻す。さらに、ブレイクの次のサーヴィス・ポイント、ブレイクの決めにいったダウン・ザ・ラインがわずかにアウト。しゃがみこむブレイク。6-5でアガシにマッチポイントがきた。 

そして、アガシのサーヴィス。第12ポイント目、ブレイクはさっきオーヴァーしたのとほぼ同じようなダウン・ザ・ラインをもう一度打ち込み、ポイントをとったのだ。6-6.振り出しに戻る。アガシが次のサーヴィスポイントを決め7-6となり、再びマッチポイント。しかし、サーヴはブレイク。ブレイクのファーストサーヴは入らない。セカンドサーヴをアガシが強打でリターン。ボールはブレイクの横を通り抜けていった。2時間51分のドラマに幕が降りた。 

それにしても、なぜ、どうして、あんなプレイができるのだろうか。超人としかいいようがない。がっぷりよつのぶつかり合いは真の感動をもたらす。最後はアガシが勝っても、ブレイクが勝っても、どちらが勝ってもおかしくなかった。ほんの1ポイントか2ポイントだけ、アガシが多く取ったというだけだ。アガシはインタヴューでこう答えた。「夜中の1時15分に2万人がここにいる。こんなきもちいいことは初めてだ。僕は勝者じゃないよ。テニスが勝者だ」 

アガシは今、自分のテニス・プレイ自体を「シューリアル(超現実)だ」と語る。彼自身がコートの上でテニスをし、見事なパフォーマンスを見せることが、考えられないことだと感じている。「自宅でウインブルドンを見ていたときは、自分が再びプレイできるかどうかわからなかった。だから、今こうしてこのコートに立てていることに驚嘆する」とさえ言う。 

アガシにとって、20回目の全米オープン、そして、全米オープンにおける93回目の試合だった。94回目と95回目の試合に連続して勝てば、優勝だ。水曜の夜に始まったドラマが木曜の朝に終わった。新たな伝説を残して。次のドラマは金曜と日曜になるはずだ。アガシ自身が超現実だ。 

SPORTS>TENNIS>USOPEN>2005

投稿者 吉岡正晴 : September 9, 2005 06:00 AM
コメント