December 21, 2006

Johnny Gill: 56 Minutes Of Erotic Soul

【ジョニー・ギル~56分間のエロティック・ソウル】

汗。

いきなりエネルギー全開。弾ける、跳ねる、腰振りまくる。熱血ソウルマン、ジョニー・ギルのブルーノート初登場公演。初来日は1991年9月渋谷公会堂、その後何度か来て、東京の直近ライヴでは2003年8月のニュー・エディションの一員として。1966年5月22日ワシントンDC生まれということで、現在ちょうど40歳。油のってる。

ちょっと驚くのがバンドが3人ということ。ドラムス、キーボード、ベースだけという編成で、ベース奏者は少しキーボードもやる。というわけで、ギターもいなければ、コーラスもいないという省エネ、経済的バンドだ。しかし、ギターの音も、女性コーラスの音もしっかり出てくるので、ちょっとびっくり。こういうのがあると、すわジョニーも口パクかと思ってしまうが、さすがにそんなことはないようで。(当たり前か) まあ、別にバンド演奏を聴きに行くのではなく、ジョニーの歌声を聴きにきたので、いいんだが。『日本からオファーがあったから、ちょっと軽くバンド組んで出稼ぎにいくか』っていうところか。リアルなコーラス、ギター、そして、できればブラスセクションも欲しいかもしれない。

さて、やはりそんなお気楽ライヴのなかでも圧巻はスロー。「レッツ・ゲット・ザ・ムード・ライト」でかなり雰囲気を作り、さらに1曲はさんでバラード・メドレーに突入した。「何人もの友人がこのところ亡くなっている。僕は、そのレガシーを残していきたい。その彼は、きっと今日、上のほう(天国)で聞いているにちがいない」 こんなことをジョニーが言いながら、なんとルーサー・ヴァンドロス・メドレーを歌い始めた。

「アンティル・・・」のイントロから「スーパースター」へ。CDと同じ流れだ。途中、「ママママママ~~、ウゥ~~~~~、あ~~」などを挟み込み、さらにルーサー大得意の低いところから高いところまで一気に駆け上がる「ウォウォウォウォ~~」も披露。ジョニー・ギルがシーンに登場した頃、ルーサー・フォロワーとして注目されただけのことはある。さすがに、声質、歌唱などルーサーを彷彿とさせるものがある。まさか、ジョニー・ギルの歌で「ルーサー・メドレー」が聴けるとは思わなかったので、ひじょうに嬉しかった。

そして、ショーが始まってまだ37分のところで早くも「マイ・マイ・マイ」が。ちょっと早くないか、と思いつつ、CDではゆったりしたバラードをここでは思い切り、熱く歌いこむ。スローなのに、グルーヴがあり、のり抜群の曲に仕上がっていく。彼の声が低音から発せられる時、まさにスピーカーはハウリングを起こしそうなほどだ。それだけ厚みがあるということか。これほど肉厚のあるジューシーな「マイ・マイ・マイ」はない。こってり、油っこい。すでにシャツだけでなく、ジャケットの背中も汗でぬれている。そして、大ヒットでアップテンポの「ラブ・ユー・ザ・ライト・ウェイ」を10分以上歌い、22時26分終了、アンコールなし。56分、ちょっと短すぎ。(笑) 曲すくない。

やはり圧巻はルーサーメドレーに尽きる。しかし、なぜジェラルド・リヴァートへのトリビュートはないのか。クリスマス・ソングは? デュエット曲はコーラスがいないから出来ないのか。ステーシー・ラティソウとのデュエット曲やシャニースとのデュエットなど。

それにしても、「マイ・マイ・マイ」やルーサー・メドレーなどのスロー系でのジョニーのエロ度の全開ぶりはお見事。この暑苦しくもあり、エロティックでセンシュアルなヴォーカルは他の追従を許さない。ただし、バンドはかなりラフ、ライヴは短い、アップテンポでの歌はかなり荒っぽいのでそのあたり最初に心しておいたほうがいいかもしれない。

いや、「ママママママ~~」と「ウォオウォウォウォウォ~~~」と「高音でううううっ~~~~」と歌うだけで金が取れるシンガーというのはすごい。

ところで、このジョニー・ギルを一緒に黒沢さんと見たのだが、同じ会場に松尾潔さんが山下達郎さんと来ていた。ということで、ライヴ後に場所を変えて飲むことになった。その話はまた後日。

Setlist: Johnny Gill @ Blue Note, 12/20/2006
セットリスト ジョニー・ギル 

show started 21:30
01. Fairweather Friend (1990) including a riff of Caught Up
02. Slow & Sexy (Shaba Ranks - 1992)
03. Let's Get The Mood Right (1996)
04. There U Go (From Soundtrack "Boomerang" - 1992)
05. Luther Vandross Tribute: (Medley)
a) Until You Come Back To Me
b) Superstar
c) A House Is Not A Home
d) Never Too Much
06. My, My, My (1990)
07. Rub You The Right Way (1990)
show ended 22:26

(2006年12月20日水曜、東京ブルーノート=ジョニー・ギル・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Gill, Johnny
2006-231

投稿者 吉岡正晴 : December 21, 2006 05:31 AM
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