March 29, 2007

Soul Searchin: (Part 3): The Beauty Of Background Vocals

【バックコーラスの美学】

奥。

「ホワイ・ドンチュー、ホワイ・ドンチュー・・・」 「アウ~~、アウ~~」。

ここ2、3週間アレサ・フランクリンのCDばかりを繰り返し聴いていた。そこで思ったのが、彼女の作品のバックコーラスのすばらしさだ。「ホワイ・ドンチュー」は、木下航志くんが歌った「明日に架ける橋(ブリッジ・オーヴァー・トラブルド・ウォーター)」のコーラス、「アウ~~」は、ブレンダ、ユリ、マル、ケイリブで順番にリードを展開した「ナチュラル・ウーマン」のコーラスだ。

これらの曲のリハーサルで、コーラス部分を何度も聴いていて、その「アウー」とか、いろんなコーラスが頭の中でループするほどまでになってしまった。(笑) 寝ても覚めても、「アウー」である。

で、このコーラスがCDを聴いていると実にうまく、おもしろい。そして、奥が深い。アレサのことが大好きだったルーサーが、アレサの曲をヘッドフォンで繰り返し聴いていたなら、とうぜん、このバックコーラスに耳がいく。そして、ルーサーがバックコーラスが大好きになり、バックコーラスの達人となったことが、アレサの作品を聴き続けてわかった。これは、はまるわ。(笑) 

そんなコーラスを、マル、ユリ、ブレンダたちが見事にやってくれた。お互い自分がリードを取るときは、他のふたりがコーラスにまわって担当するという具合。

ガッツが歌った「ピープル・ゲット・レディー」のイントロには「アイ・ビリーヴ、アイ・ビリーヴ・・・」というコーラスが入る。これが入ることによって、もともと神聖な曲がより神聖に神々しい作品になっていく。これぞ、バックコーラス・マジックだ。

「チェチェン、チェ~~~ン」の「ェ」のあたりの伸ばし方など、実に気持ちいい。

アレサの1960年代の作品でバックコーラスを担当しているのは、スイート・インスピレーションズという女性3人組。そのうちのひとりはシシー・ヒューストンという。かのホイットニー・ヒューストンの母親だ。

おそらく、コーラスがよくなればよくなるほど、リードのヴォーカルも、のってきていい歌を聴かせることになるのだろう。逆にコーラスが貧弱だと、リードものらなくなる。

返ってきたアンケートの中に、「バック・コーラスで初めて泣きました」というものがあった。その方は、「歌っている本人を見ながら、思いをくみとりながらコーラスをする姿に感動! 『ピープル・ゲット・レディー』の時、最高でしたよ~」と書いている。

まさにそのとおりで、リード・ヴォーカルを引き立たせるために黒子に徹しつつ、気持ちよいバックコーラスをつけるのは、本当に職人技だと思う。リハでも3人のソウル・サーチン・ドリームガールズたちが、「あなたは、どのパート?」などといいながら、ハモリの練習をしていたところがものすごく印象的だった。

アレサのバックは、スイート・インスピレーションズだが、フィラデルフィアには「スイートハーツ・オブ・シグマ」、「ジョーンズ・ガールズ」、またロスには「ウォーターズ」という名うてのバック・コーラス・グループがいる。

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投稿者 吉岡正晴 : March 29, 2007 05:26 AM
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