December 19, 2007Distinctive Fingers, David T. Walker Says “Guitar Is My Voice”【デイヴィッド・T・ウォーカー、ギターは私の声だ】 声。 人気ギタリスト、デイヴィッド・T・ウォーカーが今年(2007年)5月自己名義で来日し、コットン・クラブでライヴを行い、その模様が映像収録され、DVDが発売されている。 LIVE IN TOKYO AT COTTON CLUB posted with amazlet on 07.12.19 インディーズ・メーカー (2007/08/08) 売り上げランキング: 8301 5月のライヴの模様を見ながら、先日のライヴを思い出す。やはり、今回はひとりジェリー・ピーターズが加わっているだけで、サウンドの幅がぐっと広がっていることがわかる。しかし、デイヴィッドのギターのすばらしさは変わらない。 特典映像で、彼のインタヴューが入っている。これがなかなかいい内容だ。この中で「自分が前面にでて、自身のバンドでやることにずっと興味がなかった。ま、でも、そろそろやってもいいかなと思ってやった」というようなことを言っているが、このあたりに彼の謙虚さがでている。常に誰かを支えてくるという人生で半世紀過ごしてきた彼ならではだ。超一流のバイプレイヤー、名脇役といったところだろう。 ライナーノーツの中で、ドリームズ・カム・トゥルーの中村正人さんが、「デイヴィッドとやると、自分のベースがうまくなったような気になる」と言っているが、これも言いえて妙だ。例えば、テニスなどの相手のあるスポーツだと、対戦相手が上手だと、こちら側も上手になったような気になってしまう。それと同じだ。だからミュージシャンもものすごく上級のミュージシャンとやると、周囲のミュージシャンもそれにひきづられてうまくなるのだ。そうしたこそが、ミュージシャン同士を切磋琢磨(せっさたくま)し、ミュージシャンシップを厚くさせ、ケミストリー(化学反応)を起こさせる要因だ。デイヴィッドの場合、まさにそうしたケミストリーを起こさせるハブ(中心軸)になるようなアーティストということになる。そこがまたすばらしい。もし仮にどんなにいい腕をもっていても、ひじょうに自己中心的であったり、わがままだったりすると、そうしたケミストリーは起こらないものだ。 同じようにインタヴューの中でデイヴィッドは「ずっと長い間、さまざまなアーティストのバックをつけてきて、そうしたアーティストたちに自然にあわせるようになってきた」とも言っていた。バイプレイヤーとして長い間やってきて、さて自分自身が表に立ったときどうやっていいのかわからない、といった照れもあったのかもしれない。だから何年も自身のソロ名義でやらないかという誘いにもOKをださなかったのかもしれない。そして、ふだん無口な彼にとって、ギターは彼の声(ヴォイス)だと言う。ベイビーフェイスが「シャイな自分にとって歌(ソング)が、僕の声(ヴォイス)だった」という言葉と同じだ。 インタヴューの中で、ギターの弾きかたをいくつかちょっとだけ披露するシーンがある。そのほんの1~2秒だけ、彼の指がギターの弦を爪弾く(つまびく)だけで、デイヴィッドの音になるのには感激した。あれは収録していたインタヴューワー、スタッフも鳥肌ものだったのではないだろうか。 クラプトンのときにも言ったが、結論は簡単だ。あの感動を生み出す秘密はこれに尽きる。 「指が違う」のである。 ■過去関連記事(前回のデイヴィッド来日ライヴ評) May 11, 2007 May 12, 2007 May 13, 2007 May 14, 2007 December 17, 2007 ENT>ARTIST>Walker, David T. コメント
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