July 28, 2008

Fukamachi Jun #91: Dream And Memento

夢。

ピアノ即興演奏月例定例会、その91。100回まであと9回。今日は、「夢」と「想い出」の話と曲。

トーク小ネタ、回文。「しょきロココの心潔」「トマト」「旅からすは、すらかびた」

「そんな回文という遊びもありますが、音楽にも実はあります。頭から普通にその楽譜を弾く人(左の上から右へ、下へ)と、別の人が、その楽譜を上下ひっくり返して逆から同時に弾く、それでも曲としてちゃんと成り立つ、そんなのを昔の人は作っていたりしました。音楽の回文みたいなものですよね。昔はそういう遊びがあったんですね。お題拝借も、そんな遊びのひとつです」

「よくタクシーなんかに乗って、『お客さん、お仕事は?』なんて訊かれると『ミュージシャンです』って答えるんですね。そうすると、『うちの息子がミュージシャンになりたいって言ってるんですが、どうやったらミュージシャンになれるんでしょう』と訊かれる。でも、そんな道はない。(タクシーの)運転手ならまず免許を取ればいい。子供がミュージシャンになりたいと言うと、親は100パーセント心配する。たくさんの若者が僕のところにもミュージシャンになりたいと言ってやってきます。だが、僕にはそうした彼らに正しい助言を与えることもできない。言えるのは、『ラッキーなら、ミュージシャンになって巨万の富を得られるでしょう』、『ラッキーなら、世界のヒーローになれるかもしれない』 (誰もそうは)なれない、とは誰も言えない。なれるとも誰も言えない」

「それは夢というものに似ているかもしれない。夢というのは、叶うかどうかはどうでもいい。(夢は)見ることが大切だと僕は思います。それは人生の目標と同じだと思うんです。(客席に向かって) みんなはどういう人生が素晴らしい人生だと思う? 僕が信じていることはひとつです。死ぬ間際に、『僕の人生は素晴らしい人生だった』と思えれば、それが『素晴らしい人生だ』と思う。で、そのためにどうすればいいかというと、これがわからないんですけど、でも、ひとつ、そういう人生を歩むために何が必要か、というと僕にとってもっとも大切なことは、『夢をみること』です。(夢が)叶うこと、叶えることじゃない。(客席から拍手) 夢なんて叶わないんですよ。でも、ある目標、目的を持って生きることはとても大切です」

「で、そういう夢をみている若者のひとりなんでしょう。その彼がやってきて、『深町さん、1曲歌わせてください』と言ってきたので、『いいよ』と言った。彼はまだプロではなく、将来プロになりたいと思っている人なんだと思う。深町君のピアノで歌えるなんてめったにできないことだけど、彼が素晴らしいのは、『深町さんとやりたい』、そう言ってきたことです。僕はそういう人は受け入れることにしている。年寄の務めは、若い人が何かやりたいと言ってきたら、それをバックアップしてあげることだと思うので…。正哉くんです」

と言って、深町さんはアメリカ帰りの歌手志望の若者を紹介した。岡野正哉くんといい、父親の友人の知り合いが深町さんと知り合いで、先月ここに見に来て、深町さんに1曲歌わせてください、と直談判し、今月、楽譜を持ってやってきて歌うことになった。彼が歌ったのは、ビリー・ジョエルの「オネスティー」とイーグルスの「デスペラード」。なかなかはっきり聞き取れる大きな声の歌い手だ。ここでは2曲ポップスを歌ったが、後で話をしたら、一番好きなのはR&Bだそうで、後で自作自演のデモCDを聴いたら、今風R&Bだった。なかなかいい感じ。

想い出。

セカンドの最後で、楽譜を取り出しながら彼は話し始めた。「あんまりふだんは(この会では)歌わないんですが、今日はふと歌ってもいいかな、と思って(楽譜を)もって来ました。僕はその昔、10年くらい一緒に住んで付き合ってた彼女に、ある事件があって、振られたんですよ。で、その彼女になんとか戻ってきて欲しいと思って、どうすればいいか考えたんですが、歌を書いたら戻ってきてくれるかもしれないと思って、書いたんです。それがこれなんですが、でも、彼女は全然戻ってきてくれませんでした。残念ながら。(笑) でも、僕はこの曲は気に入っていて…。そんな想い出の曲です」

そう言って歌い始めた彼の名曲「誕生日」。今まで数回聴いた。直近ではこの会に毎回来ていたジェームスさんが亡くなったあとの回(2007年4月、その前は2006年5月にも)で、ジェームスさんへ捧げて歌ったのが記憶に新しい。今回は、せっかくなので、歌詞をご紹介したい。いい曲、いい詞です。

『誕生日』(作詞作曲・歌・深町純)

今日は誕生日 君の生まれた日
蒼い春風 吹くころ
君は目を覚ました

長い年月(としつき)が 僕たちを包む
初めて出会ったときから
いつも君がいた

さまざまな出来事が 過ぎ行くときに流れ
銀河を抱(だ)く 夜空の中で
すべてがいとおしい

笑いあえる日を 僕は信じてる
大切な想い出を今 君にありがとう

(間奏)

今日は誕生日 夢が生まれた日
愛をいっぱい 差し込む
君は手を伸ばした

雨が降る朝も 星光る夜も
変わらぬ想いは君へと
いつもあふれてく

喜びや悲しみが 待ち伏せるだろう 明日も 
優しさだけ 贈りたいけど
言葉じゃ足りないよ

周り道しても 幸せにしたい
せつなさも抱きしめさせて
君を愛してる 

さまざまな出来事が 過ぎ行くときに流れ
銀河を抱(だ)く 夜空の中で 
すべてがいとおしい

笑いあえる日を 僕は信じてる
大切な想い出を今 君にありがとう

+++++

というわけで、今回は歌ものが珍しく3曲。2001年1月から始まったこの会、数えて91回目。「最低、100回目までは続ける」という深町さん、100回目は2009年4月25日の予定だ。

■ 過去記事

June 29, 2008
Fukamachi Jun #90 : I Will Play Piano For Your Funeral
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_06_29.html

June 01, 2008
Fukamachi Jun #89: Keyboard Party
http://blog.soulsearchin.com/archives/002550.html

April 27, 2008
Fukamachi Jun #88: Jun Lose To Young Energy
http://blog.soulsearchin.com/archives/002483.html

March 30, 2008
Fukamachi Jun #87
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_03_30.html

■セットリスト深町純 91回 
Setlist : Fukamachi Jun #91 @FJ’s, July 26, 2008

Fukamachi Jun (Keyboard, Yamaha CP80)
Okano Masaya (Walk-in Singer)

1st set
show started 20:04
01. 2008年7月26日20時04分の作品(14:30)
02. 2008年7月26日20時24分の作品(23:10)
03. Honesty (Sung by Okano Masaya) (3:39)
04. Desperado (Sung by Okano Masaya)(3:34)
Show ended 21:06

2 nd set
show started 21:32
01. 2008年7月26日お題拝借作品1(小泉さんのメロディーから)(2:01)
02. 2008年7月26日お題拝借作品2(藤井さんのメロディーから)(2:31)
03. 2008年7月26日お題拝借作品3 (2:06)
04. 2008年7月26日21時47分の作品 (13:56)
05. 2008年7月26日22時01分の作品 (15:58)
06. 誕生日 (歌・深町純)(6:26)
show ended 22:33

■過去の音楽比率(ライヴ全体の中での音楽の割合を表します。音楽60%は40%がトークということです)(単位は%)

2008年01月26日 第一部 71.90 第二部 59.06 (第85回) 
2008年02月24日 第一部 64.80 第二部 48.43 (第86回)
2008年03月29日 第一部 67.78 第二部 73.29(第87回)
2008年04月26日 第一部 54.13 第二部 74.46(第88回)
2008年05月31日 第一部 54.06 第二部 83.84(第89回)
2008年06月28日 第一部 58.38 第二部 74.94(第90回)
2008年07月26日 第一部 72.38 第二部 70.49 (第91回)

(2008年07月26日土曜、祐天寺FJズ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2008-127


投稿者 吉岡正晴 : July 28, 2008 03:22 AM
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