March 02, 2006

Brother Tom's Two Minutes Became Impressive Two Hours

【ブラザー・トム・ライヴ~ブラザー・トムの2時間】

語り部。

ブラザー・トムが青山のライヴハウス「月見ル君想フ」でソロ・ライヴを行った。キーボードに橋本さん、ベースに元プリズムのケンさん、パーカッションにダイチさんという最小限の布陣でブラザー・トムの世界を最大限に作り上げた。

僕はこれまでにリアル・ブラッドのライヴと、前回のNHKの『ソウル・ミュージック・ライヴ』でのトムさんのピアノ奏者との二人でのステージしか見たことがなかったが、これまた予想以上に楽しめた。

誰もいないステージの椅子の上に小さな蛙のぬいぐるみがちょこんと座っている。トムさんが、腹話術でもやるのかと思った。すると、これは電池仕掛けで歌を歌う人形だった。トムさんが登場して、この蛙とやりとりすると、この蛙が歌いだした。ルイ・アームストロングの「ワット・ア・ワンダフル・ワールド」だった。そして、ミュージシャンが登場し、始めたのがなんと「ウォント・ビー・ロング」。これを実に音数を減らして、無駄を殺ぎ落として歌う。まるで、科学実験室のがい骨の模型のように、スカスカだ。しかし、その分、観客の参加度が高まり、徐々にグルーヴ感が増していく。まさに、「レス・イズ・モア(少ないほうが多くを伝えられる)」だ。

なにしろ、トムさんは話がうまい。この話術に、いつのまにかぐいぐいと引きつけられる。僕の魂(ソウル)が、僕の身体から出て、舞台のトムさんのほうにどんどんと吸い寄せられていくかのようだ。なんでこんなに話がうまいのだろう。「ウォント・ビー・ロング」を一回やって、「今のはリハーサルだから」と言って、もう一度やったのには笑った。

それが終ると、彼は母の話を始めた。バックに小さくキーボードが流れている。その話は、かつて、「トムの2分間」と題して紹介した話をさらに広げ、おもしろおかしく、そして涙を誘う感動の物語になっていた。今は亡き母親は強く、おかしく、しかし生涯で3度だけ泣いたという。その話しだ。

「トムの2分間」

2005/02/02 (Wed)
Brother Tom's Two Minutes: He Talked About When He First Heard Ray Charles
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200502/diary20050202.html

この物語は、今回はおよそ10分間のロング・ヴァージョンになり、その話からレイ・チャールズの「アイ・キャント・ストップ・ラヴィング・ユー(愛さずにはいられない)」を日本語にして歌った。レイの曲は、「なんて、悲しいんだろう」というタイトルになった。すばらしい。

December 25, 2005
"Soul Music Live Vol.5"(Part 2)
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_12_25.html

ブルースも、日本語で。ジェームス・ブラウンの「アヒル食う」ソング(「アイ・フィール・グッド」のこと)は、「気持ちいい!」に、「ドック・オブ・ザ・ベイ」は、「がんばんべい」に。これは、12月にFMの公開放送で歌った歌詞と少し違えていた。「男性だけでなく、女性にもあてたんで」と説明してくれた。

どこがアドリブで、どこまでが作りこんでいるのか、そんなことがまったくわからないほど、自然に話の流れと音楽が一体化していく。約2時間の語り部歌い手のブラザー・トムの世界は、やさしく、厳しく、熱く、ほんわりと暖かい空気で満たされた。

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■ブラザー・トム関連、次はリアル・ブラッドのライヴ。

2006年3月28日(火) BLUES ALLEY JAPAN
(東京都目黒区目黒1-3-14 ホテルウィングインターナショナル目黒B1) Open 18:30
Start 20:00 前売 \5,000(テーブル席)
\4,500(立見)
当日各 \500up お問い合わせ:
BLUES ALLEY JAPAN
TEL:03-5496-4381

■その次は、ブラザー・トムとルーサー市村の異色二人ライヴ (サイモン&ガーファンクル、サム&デイヴ、狩人などデュエット曲を)

2006年4月5日(水) - TOM with Luther
場所 AOYAMA 月見ル君想フ(東京都港区南青山4-9-1 シンプル青山ビルB1)
時間 Open 18:30 / Start 19:30
お問い合わせ先
AOYAMA 月見ル君想フ TEL:03-5474-8115 http://www.moonromantic.com/

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Setlist Brother Tom At Tsukimiru Kimi Omou

show started 19:33
00. What A Wonderful World (The Frog)
01. Won't Be Long (Rehearsal)
02. Won't Be Long
03. I Can't Stop Loving You (なんて悲しいんだろう)
04. Blues On B♭(月見ル君想フ・ブルース)
05. Sweet Memory ~ Bitter Memory
06. 部屋の灯り
07. I Feel Good (気持ちいい)
08. The Dock Of The Bay (がんばんべい)
09. Blind Love
10. うちひしがれても
Enc. Beautiful People
00. What A Wonderful World (The Frog)
show ended 21:29

(2006年3月1日水曜、青山・月見ル君想フ=ブラザー・トム・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Brother Tom
2006-44

投稿者 吉岡正晴 : 03:57 AM | コメント (0)