March 30, 2006Amazing Austin Powers : Austin Peralta Live【驚異の新人ジャズ・ピアニスト、オースティン・ペラルタ】 射抜き。
入口に入ると、ちょうど音が始まりだした。ジャズのピアノトリオだ。最初後ろの席に案内されたが、前もあいていたので、前に移してもらった。すると、彼らトリオの音がよく聴こえてきた。なんかすごく若そうな子がピアノを弾いている。そうだ、15歳とかいう触れ込みだった。 演奏は、15歳なんて思えない、20代半ばには思えた。もうプロというか、演奏マナーも堂々としたものだった。いかついベース君は、かなりアグレシヴだ。そして、ドラマーもなかなかのイケメン。 演奏は時に攻撃的で、しかし、クール。時折マッコイ・タイナーばりの爆発を見せる。マッコイの要素、ハービーの要素が存分に出てくる。 終わった後、ちょっとだけ話をする機会があった。オースティンは1990年10月25日生まれ。現在15歳。平成2年生まれだ。おおおっ。オースティンの好きなピアニストは多数いるが、ハービー・ハンコック、マッコイ・タイナーだという。どちらとも会って話をしたことがある、という。そしてこう付け加えた。「ハービーには自分のアルバムで『セカンド・キーボード』として、ゲストででてもらいたいと思ってるんだ」 そのセリフを聞いてぶっとんだ。セカンド・ピアノ(2番目のピアノ=もちろん、主役は自分)というところがすごい。大御所、ハービーを使ってしまうのだ。ハービーにはアコースティックではなく、ローズを弾いてもらいたい、という。はっきりしている。ハービーのアルバムで好きなものはと尋ねると初期のものとの答え。『ヘッドハンターズ』あたりは、と問うと「あんまり好きじゃない」。はっきりしている。 ベースのティグラン・ナーシスシアンは、1984年7月19日生まれ。21歳。好きなベースはレイ・ブラウン、チャーリー・ミンガス。そして、ドラムスのジェイク・ブロッシュは1989年6月3日生まれ。平成元年生まれ、16歳。みんななんという若さだ。ドラムとピアノは高校生じゃないか。 下手をすると、きれいな男の子というヴィジュアルで、ルックスから売れてしまう可能性もあるが、それ以上にしっかりとしたひとりのリアル・ミュージシャンであるところが素晴らしい。最近の若い者は、航志くんといい、このオースティンといい、すごいね。(笑) やはりこれは「天才」と呼んでいいのだろう。ここでの3人は皆地元が一緒で、ジャズフェスのようなもので知り合ったという。 アルバムのプロデューサーの伊藤八十八(いとう・やそはち)さんがいらしたので一言尋ねた。デモテープを聴いた時は14歳だったわけだが、もし、その音が25歳だったら、やはり契約しましたか。「しましたね。音が何しろすごかったですから。で、14歳と聞いて、もっと驚いて。確かに14歳だからという部分もなくはありませんが、実際は年齢は関係ないですよ」 彼の元から出るレーザー光線のような白い光りが一直線に僕を射抜いた。おそらく、そのレーザー光線は会場中のオーディエンスを突き刺したことだろう。 (ライヴはまだあります。4月1日青山ボディー&ソウル、3日新宿ダグ、4日舞浜イクスピアリ、5日六本木アルフィー。興味ある方は、各店舗へお尋ねください) Setlist ( )内はオリジナルアーティスト名。 ■メンバー (2006年3月29日水曜、渋谷ジェイジー・ブラット=JZブラット=オースティン・ペラルタ・トリオ・ライヴ) |