November 01, 2006Soul Talking About Aaron Neville's Album【アーロン・ネヴィル新作をめぐる談義】 談義。
M曰く、「これを聴くと、チャカの歌の下手さが際立つよね」。「おおっ、それはまた、すごい発言」 「もちろん、チャカはうまいですよ。めちゃくちゃうまいレヴェルですけどね。ここでは、アーロンのうまさと比べたら・・・。チャカってみんなが言うほど、そんなにうまいと僕は思わないんだよねえ。『うまいですよねえ』と言われたら、『はー、そうですね~』くらいしか、返せないというか。(笑) チャカとか、きっと、子供の頃から『歌が上手だねえ』ってみんなに言われて、育って、今日まで来てると思うんだよね。で、自分もうまいことを知ってる。でも、例えば、チャカとか、パティー・ラベルとか、シャウトしてが~~と力で押して、それでど~~んと拍手もらう、っていうのはね、もちろん、拍手をもらうのはエンタテインメントだから、ありだけどね、それと歌の本来のうまさとは違うと思うんだよね」 「へえ、じゃあアレサは」 「アレサもうまいですけど、彼女がナンバーワンで他に誰もいないみたいな、言い方はないと思うな。チャカ、パティー、あたりだと、がーんときたときには、どの曲もみな同じに聴こえちゃうんですよ。もちろん、みんなすばらしい歌い手ですよ」 「グラディス・ナイトは?」 「あれはうまいですよ。ベストじゃないですか」 「な~~るほど。おもしろい」 「チャカとか、昔だったらそれほど注目されなかったかもしれないけれど、何らかの理由で、うまく(時流に)乗って、注目されて今のポジションがある、っていうかね。例えば、『スタンド・バイ・ユア・マン』を歌ったキャンディ・ステイトンね、歌の表現力とかうまさだったら、チャカとまったくひけをとらないですよ。でも、キャンディはそんなに注目されなかった。知名度もない。まあ、ちょっとだけ復活みたいになったけどね。チャカに比べれば、キャンディは時流には乗れなかったよね。それは、きっと楽曲のよしあしというものだけじゃないんだよね。つまり、レコード会社がどれだけ金かけてプロ-モーションしたか、とか、プロダクションがどれだけ強いとか、どういうイメージやキャッチコピーを打ち出したか、とか、あとタイミングとかね。そういうので、ぐーんと有名になっていく歌手もいれば、そうでない歌手もいる。でも、歌のうまさだけなら、有名にならない歌手でもいくらでも、いる。歌のうまさとは、別のところにあるんだよね」 「確かに、そのとおりだ」 「しかし、このアルバム、『ソウル・アルバム』として受け入れる若い人はいるのかなあ。かっこいいとは思わないんじゃないかなあ」 「う~ん、でも、これはソウル・アルバムでしょう」 「だって、ここで一番新しい曲でも、『エイント・ノー・サンシャイン』、『リスペクト・ユアセルフ』、『レッツ・ステイ・トゥゲザー』でみんな71年から72年でしょう」 「これって、曲、どうやって選んだろうね」と僕。「考えてないんじゃない? 5分で決めたんじゃない? (笑) 彼にとって、マーヴィン・ゲイって言ったら、『ホワッツ・ゴーイング・オン』じゃなくて、『エイント・ザット・ペキュリアー』とか、『スタバン・カインド・オブ・フェラ』くらいしかないんだよ」 「お、でも、この『ドック・オブ・ザ・ベイ』のアレンジいいねえ。ギター誰かな」 「(クレジットを見て)レイ・パーカーみたいだね。ドラムスはジェームス・ギャドソン。キーボードは、ジョー・サンプルだ」 ソウル談義、止まらず・・・。 アーロン・ネヴィルは1941年1月24日ニューオーリンズ生まれ。現在65歳。Mは車を降りる時に言った。「これ、明日、買いに行こうっと」 僕はこのレコーディングのミュージシャンをバックに、ブルーノートあたりでアーロンの歌を聴きたいねえ。しびれるだろうなあ。 ■アルバム紹介 ENT>ARTIST>ALBUM>Neville, Aaron
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