October 29, 2008

"Disco" The Movie Will Focus On Three Around 40 Men

[ ENT>MOVIE>]

【映画『DISCOディスコ』、11月15日ロードショー】

ディスコ。

2008年、フランスで制作された映画『DISCOディスコ』が、日本でも2008年11月15日(土)からシャンテ・シネなどで公開される。

舞台はフランスの小さな港町ル・アーブル。『サタデイ・ナイト・フィーヴァー』(1978年に世界的ヒット)の頃、ディスコで遊んでいた仲良し3人組みは「ビー・キング」というダンス・チームを組んでディスコで注目されていた。だが、それから30年、40代となった彼らもディスコを卒業し、2人はかたぎの仕事についていた。しかしそのうちの1人、主人公ディディエは定職につけず金もなく、離れて暮らす息子となかなか会えないでいた。そんなとき、地元でダンス・コンテストが行われることになり、優勝者にはオーストラリア旅行がプレゼントされると知る。ディディエは定職についている2人を誘って3人でまたチームを組もうと誘うが、彼らはなかなかうんと言わない。果たして、彼らはチームを組むのか、組んで、優勝できるのか。ミラー・ボールが回り、1970年代のユーロディスコ・ヒットの数々が流れる青春、いや中年ディスコ映画だ。

映画のオープニングは、なんとボニーMの「サニー」。これからして、ディスコ・ディスコした映画だということを直感する。映画では他に、カール・ダグラスの「カンフー・ファイティング」、ティナ・チャールズ「アイ・ラヴ・トゥ・ラヴ」、グローリア・ゲイナー「ネヴァー・キャン・セイ・グッドバイ」、セローン「スーパーネイチュア」、ドナ・サマー「ラスト・ダンス」など、1970年代のディスコ・ヒットが目白押し。

『サタデイ・ナイト・フィーヴァー』の影響で始まった主人公だが、この映画ではビージーズ楽曲はすべて新人によるカヴァー作品で歌われる。おそらく、ビージーズが楽曲の貸し出しをしないためだ。だが、それが逆に新鮮なヴァージョンを生み出したともいえる。

あちこちに出てくるミラー・ボール。う~む、ダンスマンが出てきそうな映画だなあ。(笑)

■ オフィシャル映画ウェッブ

http://www.disco-movie.jp/

2008年11月15日土曜、シャンテ・シネなどで公開

ENT>MOVIE>Disco


投稿者 吉岡正晴 : 08:29 AM | コメント (0)

August 24, 2008

SATC: Al Green’s “How Can You Mend A Broken Heart”

[ ENT>MOVIE>]

【アル・グリーンの「傷心の日々」は加音】

デュエット。

映画『セックス・アンド・ザ・シティー』(SATC)で、実にうまい具合に使われていたアル・グリーンの「傷心の日々(How Can You Mend A Broken Heart)」だが、映画で使われたヴァージョンは、なんとジョス・ストーンとのデュエットになっていた。そのときは、よくわからなかったのだが、同映画のサウンドトラックを入手し、じっくり聴いたところ、オリジナルのアル・グリーンのマスター・テープのヴァージョンにジョスの声をオーヴァーダビングしたものだとわかった。

サントラ・ヴァージョンを聴いたところ、バックのサウンドはまちがいなく「ハイ・サウンド」。だが、レコードにはいる「チリチリ」というノイズがうまくミックスされ、まもなく、ジョスの歌声がかぶさってくる。アル・グリーンのオリジナル・ヴァージョンを加工して、そこにジョスがヴォーカルを加音したということになる。アルのCDと「SATC」のサントラの2枚のCDを同時にかけて、わかった。

いやあ、これはアイデアだなあ。2分45秒をすぎたあたりから、ジョスが歌う。まるで、ジョスとアルがそこで一緒に歌っているようだ。この部分は、マルチからアルのヴォーカルを抜いたのだろう。

アル・グリーンのヴァージョンは他に1997年の映画『グッド・ウィル・ハンティング』、さらに1999年の映画『ノッティング・ヒル』でも使われていた。ちょっと調べたのだが、ビージーズのヴァージョンが映画で使われたというのがでてこなかった。ひょっとしてビージーズは、許諾を出さないのかな。

この曲だけで言うと、テディー・ペンダーグラスも録音していて、これもなかなかいい出来。たぶん、映画のプロデューサーはこのテディー・ヴァージョンは知らないだろう。

2002/10/19 (Sat)
How Can You Mend A Broken Heart
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200210/diary20021019.html

『セックス・アンド・ザ・シティー』は、8月23日から公開

August 21, 2008
SATC: Sex And The City: Is Marriage Soul Searching?
http://blog.soulsearchin.com/archives/002647.html
(映画感想文)

ENT>MOVIE>Sex & The City
ENT>MUSIC>Green, Al


投稿者 吉岡正晴 : 04:23 AM | コメント (0)

August 21, 2008

SATC: Sex And The City: Is Marriage Soul Searching?

[ ENT>MOVIE>]

(映画の内容に少し触れますが、大勢には影響ありません。ただし、事前に内容などについて知りたくない方はご注意ください)

【映画『セックス・アンド・ザ・シティー』~結婚はソウル・サーチンか?】

ラヴ。

人気テレビ・シリーズが映画になって、全米で大ヒット。日本にも上陸。2008年8月23日(土)からロード・ショー。(一週早く先行ロード・ショー) これまでのテレビ・シリーズを見ていなくても、まったく問題なく楽しめる。

セックス・コラムニストのキャリー、PR会社社長サマンサ、弁護士ミランダ、アートディーラーで現在は専業主婦のシャーロットの4人はそれぞれに、ニューヨークで成功を収めている女性。そんな中でキャリーが彼氏のビッグとひょんなことから結婚することになる。ビッグはお金持ちで、仕事もしっかりでき、しかもやさしい。結婚相手としては文句なし。しかし、マリッジ・ブルーになったのは、彼のビッグの方だった。ちょっとした行き違いから、結婚式がトラブルになって…。キャリーとビッグの恋の行方は。また、弁護士ミランダの夫が初の浮気を告白し、2人は別居に。この2人の行方はどうなる。

テレビ・シリーズでキャリーが寝た男の数=14人、ミランダ=18人、シャーロット=17人、サマンサ=∞人。映画で使われた宝石のヴァリュー=数百万ドル。映画で4人が着た衣装は300着。思う存分、お金をかけたセレブな映画、といったところ。

僕は男なので、どうしても男目線で見てしまうので、女性のわがままに「なんで~~」と思ってしまうことも多々あるが、逆に女性はここにでてくる男性に「なんなのよ~~」ってことになるのだろう。脚本がとても今という時代の息吹を得ている。おもしろいと思う。

キャリーの結婚を雑誌編集長が記事にしたいと申し出るシーンで、編集長が「あなたのソウル・サーチンを1週間ちょうだい」(というニュアンスのように思えたが、正確にはよくわからない)って言ったらしいのだが、ちょっと英語が聴き取れなかった。結婚の決意から、準備、結婚をするまで、式までをひっくるめて「ソウル・サーチン」って言ったのかなあ。結婚はソウル・サーチンか? (笑) いやたしかに、ソウル・サーチンかもしれないな。ただし字幕にはソウル・サーチンはでてこなかったと思う。

さて、僕的には、ジェニファー・ハドソンがキャリーのアシスタントになって、いろいろ活躍するところがよかった。ジェニファー自身は映画内では歌わないが、BGMでは彼女の曲が流れていた。しかも、キャリーがジェニファーに本物のバッグをプレゼントするところなど、ちょっといい話だ。

映画で使われた曲で僕がもっとも印象に残ったのはアル・グリーンとジョス・ストーンが歌った「ハウ・キャン・ユー・メンド・ア・ブロークン・ハート」。元々はビージーズのヒットだが、アルもカヴァーしていてそれが実にいいのだが、ここではジョスも入っている。おそらく新録なのかな。「壊れた心をどうしたら元に戻せるのか」というタイトルだが、これが、ミランダと夫スティーヴが紆余曲折ありブルックリン・ブリッジで再会しようというときに、流れてくる。果たして、ミランダは来るのか、スティーヴは来るのか、というシーンで、この曲は実にはまる。2時間超の映画、テンポがいいから、寝ないで最後まで見られました。

しかし、なんで女性はこんなにブランドが好きなの? (笑)

http://www.paramount.jp/satc/

http://sexandthecity-movie.gyao.jp/

http://ameblo.jp/sex-and-the-city-movie/

ENT>MOVIE>Sex And The City


投稿者 吉岡正晴 : 03:56 AM | コメント (0)

March 28, 2008

The Movie “Rachmaninoff” or “Lilacs”

[ ENT>MOVIE>]

【映画『ラフマニノフ~ある愛の調べ』】

激動。

ロシアの天才ピアニスト兼作曲家セルゲイ・ラフマニノフ(1873~1943)の数奇な生涯を描いたロシア映画『ラフマニノフ~ある愛の調べ』(2008年4月19日から東急文化村などで公開)の試写を見た。

1873年にロシアの裕福な家庭に生まれたラフマニノフは、幼い頃から天才ピアニストとして騒がれた。彼の類まれな才能を見てとったズヴェレフ教授は、3つの約束をできるなら、ピアノを教えるとラフマニノフに言う。「一、自慢をするな、一、嘘をつくな、一、裏切るな」 幼いラフマニノフはその約束を結ぶ。しかし、彼はただ楽譜に書かれた作品を演奏するだけではものたりなくなり、まもなく、自らの作品を作曲し始める。だが、先生は、「作曲なんかするな、とにかくピアノを弾くことに専念しろ」と教える。

いくつかの恋も経験し、それが彼の作品作りにも影響を与えるが、予期せぬ出来事が彼の人生のレールを狂わせる。1917年に起こったロシア革命だ。それまでの自由主義の国が突然、社会主義の国になってしまったのだ。彼は、ピアノの才能を認められて、特別に出国許可証を手に入れるが、出国の混乱の中で…。

映画自体は、時制が若干行ったり来たりするので、頭の整理が必要になる。映画を見るときには、彼の年表をざっと頭にいれてから見るとわかりやすいと思うが、全部の年表を覚えるのは大変なので、この年号だけは覚えておこう。「レーニン、革命成功で得意な(とく・い・な=19・1・7)顔」 1917年のロシア革命。試験に出ます。(ワタクシ、元祖年表男とも呼ばれます)

映画は概ねラフマニノフの恋、演奏家、作曲家としての苦悩、あの有名曲はどのように誕生したかなどを激動の時代とともに描いている。僕は個人的には、ズヴェレフ先生とラフマニノフの確執部分が大変興味深く感銘を受けた。どちらが正しくて、どちらが間違っている、ということが言えないテーマはやはりおもしろい。

ピアノが好きな人にはお勧めの映画だ。これを見終わった後、ピアニストたちはどう感じるのだろうか、その感想が聴きたいと思った。そこで深町純さんと妹尾武さんに本作のことを少し話してみた。すると、お2人ともラフマニノフはお好きのようで、映画はぜひ見たい、とのこと。そして、お2人とも奇しくもラフマニノフは「ピアニストとしてより、作曲家として大変興味がある」と言明された。

それを受けて、僕も思わず、「ネタばれになりますが、師匠から作曲なんかにうつつをぬかさないで、ピアノを弾くことに専念しろ、と言われるシーンがあるんですよ」と伝えると、妹尾さんは思わず「おおっ、それは早く見たい」と興奮気味に興味津々。そんな言葉を師匠から言われた生徒の心模様を、作曲もするピアニストたちはどう思うのか、どう感じるのか、ぜひ知りたい。

映画を見終えた後、一緒に見た仲間と「あ~だ、こ~だ」といろいろ話をしたくなるような映画だ。なお、映画の原題「Lilacs」は白い花の名前。ラフマニノフのコンサートに必ず、誰かから送られてくる花を指している。

そして、今日3月28日は、彼の命日(1943年)である。ひょっとして彼の墓前には今日もたくさんのライラックの花がたむけられているかもしれない。

■映画オフィシャル・ウェッブ
http://rachmaninoff.gyao.jp/
2008年4月19日(土)から東急文化村、銀座テアトルシネマなどでロードショー公開。

+++++

(以下の文は、若干ネタばれになります。映画をごらんになった後にお読みください)

出生、天才の誕生、師匠との出会い、成長、師匠との衝突、いくつかの恋、ロシア国内でのコンサートの成功、ロシア役人との対立、ロシア革命、からくも出国、アメリカへの亡命、アメリカ・西側での成功、作曲ができないことへの苦悩、それを支える家族、故郷への望郷の念、天才であるが故の苦悩、カーネギー・ホールでの拍手喝采。シンプルにこれらを順番に描くだけで感動できるはずだ。クリント・イーストウッドが監督したら、おそらく時系列に沿ったものにしたような気がしてならない。そこには語られるべきすばらしい物語がある。

妻となる人物、政府の女将校、最初に好きになる女性、スタインウェイ、ズヴェレフなど登場人物も適材適所。「芸術家」と付き合う女性たちの人生も見所だ。ピアニストの視点とは違った女性からの視点で見ても興味深いかもしれない。

ENT>MOVIE>Lilacs

投稿者 吉岡正晴 : 01:03 AM | コメント (0)

March 11, 2008

Movie “My Blueberry Nights”: Elizabeth’s Soul Searchin Story

[ ENT>MOVIE>]

(若干ネタばれがありますが、お読みになってから映画をごらんになると理解の手助けになるかもしれません)

【映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』】

ブルーベリー。

オープニングからニューヨークの夜景にノラ・ジョーンズの「ザ・ストーリー」が流れる。ウォン・カーウァイ監督初英語作品、ノラ・ジョーンズ初映画主演作『マイ・ブルーベリー・ナイツ』。

主人公はニューヨークに住む女性エリザベス(ノラ・ジョーンズ)。ちょうど彼氏に新しい彼女ができて振られてしまった。近くのカフェに出入りするようになった彼女は、その失恋の思いを断ち切るために、旅に出る。旅先から彼女はそのカフェのオウナー、ジェレミー(ジュード・ロウ)に絵葉書を送り始める。彼女が立ち寄ったメンフィスとラスヴェガスで、同じく「別れ」を体験した女たちと出会う。5603マイルにおよぶ旅の結果、彼女が思い始めたことは…。

全体的なトーンは、エリザベスが旅をして、そこでいくつかの出会いと別れを体験する、一種のロードムーヴィー的なものだ。しかし監督は、これはロードムーヴィーではないという。人物設定、状況設定がなかなかいいと思う。大きく分けてニューヨーク、メンフィス、ラスヴェガスでの物語が語られる。

いつまでもキープされている家の鍵、その鍵すべてに物語がある。必ず売れ残るブルーベリー・パイ、アルコール中毒の男、その元妻、父親と断絶し人を信じないギャンブラーの娘…。そして、いつ来るかもわからぬ絵葉書を待ち続けるカフェのオウナー。それぞれの悩みと心の葛藤が淡々と描かれる。

僕は個人的にはメンフィスの行き詰っているアルコール中毒の警察官とその年の離れた若い元妻の夫婦の物語がよかった。そのすれ違いぶりと、男のダメさ加減に心を打たれた。どうしようも解決策がなく、行き場もなく、どんどんと泥沼にはまっていくそのせつなさがよく描けている。アルコール中毒の警察官を演じるのはデイヴィッド・ストラザーン、その元妻役はレイチェル・ワイズだ。それに比べるとラスヴェガスでのギャンブラーの娘(ナタリー・ポートマン)の物語は、ナタリーがいい味をだしていただけに、脚本次第でもう少し深みを付けられたと思う。

全体的にけだるい空気を演出しているが、流れる音楽もまったりして映像に完璧にフィットしている。逆に、そこからぱっと浮き上がる楽曲もある。オーティス・レディングの「トライ・ア・リトル・テンダーネス」などは、メンフィスのシーンで流れるが、実にいい形で使われた。そこに、ルース・ブラウンの「ルッキング・バック」が交互に流れ、実に印象深い。

その後、サントラを聴きながら、じっくり訳詩を読んでいたら、あることに気が付いた。実はこの「トライ…」は警察官の、そして「ルッキング・バック」がその妻の心情を歌った歌なのだ。2人のシーンで何度か使われる。

「トライ…」は、オーティスが歌う実に物悲しい作品。「彼女は落ち込んでいるかもしれない。若い子たちはみな落ち込むものだ。だが女の子が落ち込んでいたら、ひとかけらのやさしさをプレゼントするといい」と歌う。妻が出て行ってしまっている情けない男の心情とオーティスの悲しげな歌声が見事に重なる。彼は妻と会うとすぐに言い争いになってしまい、やさしい言葉をかけられない。

一方、「ルッキング・バック」はその年上の夫に愛想をつかしている妻の「テーマ」的曲。「この人生を振り返れば、あなたを苦しめたことを思い出す。でも、もう決して同じ過ちは犯さない。過去を振り返れば、愛が憎しみに変わったことを思い出す」 映画ではこれらの曲の訳詩字幕がでてこないのだが、ふたりの気持ちと楽曲がどんぴしゃなので、そのあたりを意識してごらんになると、それらのシーンをより深く楽しめると思う。

エリザベス(ノラ・ジョーンズ)は、自分探しに出たのだが、もちろんそれは別の言葉で言えば彼女のソウル・サーチンの旅でもあった。ノラの演技だが、この映画にはひじょうにフィットしたキャラクターを無難に演じた。初映画作品として十分だろう。彼女をこの主役にもってきたウォン・カーウァイ監督の手腕ともいえる。こういう役柄に彼女がぴったりという感じだ。アカデミーにノミネートされることはないと思うが。(笑)

おそらくこの映画を見たら、サントラが欲しくなるだろう。そして、サントラを聴きこんで訳詩などを頭にいれてから映画を見るのもいい。映画全体のトーンを「せつない」という言葉でまとめるとすれば、このサントラの音もせつなくていい。そして、「せつない」を求める人にはうってつけの作品だ。あと、ルイ・ヴィトンとのタイアップが超強力!(笑)

マイ・ブルーベリー・ナイツ オリジナル・サウンドトラック
サントラ カサンドラ・ウィルソン ハロー・ストレンシャー キャット・パワー ノラ・ジョーンズ オーティス・レディング ルース・ブラウン ライ・クーダー メイヴィス・ステイプルズ グスタヴォ・サンタオラージャ
EMI MUSIC JAPAN(TO)(M) (2008/02/14)
売り上げランキング: 926

映画オフィシャルサイト 2008年3月22日(土)から全国ロードショウ
http://www.blueberry-movie.com/

余談だが、実はこの映画を見ていて、かつてこのブログで書いた「シリー・ラヴ・レターズ」という物語を思い出した。

August 15, 2006
Silly Love Letters: Postcards Of Summer of 87 (Part 1 of 2 Parts)
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200608/2006_08_15.html

August 16, 2006
Silly Love Letters: Postcards Of Summer of 87 (Part 2 of 2 Parts)
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_08_16.html

そして、この物語を映画化するなら、ウォン・カーウァイに頼みたいと思った。やってくれるかなあ。(笑)

ENT>MOVIE>My Blueberry Nights


投稿者 吉岡正晴 : 03:41 AM | コメント (0)

February 11, 2008

“American Gangster” The Movie With Full Of Soul

[ ENT>MOVIE>]

(ほんの少しだけネタばれがあります。ほとんど鑑賞に影響はありませんが、これから映画をごらんになる方はご注意ください)

【映画『アメリカン・ギャングスター』~ソウルあふれる作品】 

平和。 

『ソウル・ブレンズ』のスタッフNさんに、クラブのシーンでアンソニー・ハミルトンが歌うシーンがなかなかよかったですよ、と言われたので映画『アメリカン・ギャングスター』を見に行った。 

舞台は1970年頃のニューヨーク。他にも、ステイプル・シンガーズの「アイル・テイク・ユー・ゼア」、サム&デイヴの「ホールド・オン・アイム・カミング」、ボビー・ウーマックの「アクロース・110ス・ストリート」などR&B、ソウルの名曲が挟み込まれ、ソウル・サーチャーはひじょうに楽しめた。 

監督はリドリー・スコット、主演はデンゼル・ワシントンとラッセル・クロウ。独自のアイデアでドラッグの仕入れとハーレムでの販売ルートを確立し財を成すフランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)、そして、ほとんどの警官が賄賂を取る中、馬鹿正直に賄賂などを一切取らずにやってきた刑事リッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)。実在の人物の物語を映画化した。当初はまったく接点がなかったこの2人の男の人生が徐々にクロスし始める。 

フランクは、ドラッグ王として巨万の富を手にするが、普段の生活は目立たないようにしている。彼の唯一のミスが、ジョー・フレイザーとモハメド・アリのボクシングの試合(1971年3月8日)に妻からプレゼントされた高価なコートを着て、さらにマフィアのボスよりもいい席で観戦したことだった。そこから、「一体、あの派手な男は誰だ」ということになる。失敗という名の水を一滴ももらさぬ彼の人生から水滴が零れた瞬間だった。 

フランクとリッチーそれぞれにからむバッド・ボーイズたちがみなキャラクターが立っていて味わい深い。フランクは扱っている商品こそ「悪」だが、それ以外の生き方はひじょうにまっとうだ。リッチーの人生はとてもまともとは言えないが、唯一の心のよりどころが「正義」。その裏対照ぶりが強烈におもしろい。映画は2時間37分。最初の1時間が若干スローに感じたが、後半は一気の展開を見せる。スコット監督は、奇をてらうこともなく、粛々と時系列にそって物語を展開し、ひじょうにわかりやすい。映画の基本、すなわち、よきキャラクター、よきストーリー、そして、よき演技者がいれば、それを順番にあてはめていけば、よい映画ができあがるという典型的な作品だ。 

フランクが持つハーレムのクラブの名前は「スモールズ」という。1970年代ハーレムに「スモールズ・パラダイス」という有名な店があった。無名時代のコモドアーズなども出演していた店だ。画面では「スモールズ」としか見えなかったので、「スモールズ・パラダイス」かと思ったら、彼が「スモールズ」と名付けた店だとセリフで言っていた。 

バンドがこの「スモールズ」で歌っている。そのリード・シンガーがアンソニー・ハミルトンだ。舞台が1970年代なので、その頃のサウンドを彷彿とさせる「ストーン・コールド」というフランクを描いたような曲を歌う。またテーマ曲として「ドゥ・ユー・フィール・ミー」も歌う。 

フランクとイタリア系マフィアのドンとが話し合う場面がある。そこで急速に力を伸ばし、自分たちの縄張りが荒らされてきて不満を持つドンが言う。「俺たちにその薬を卸せ、俺たちと手を組めば、心の安らぎ・平和(ピース・オブ・マインド)が得られるぞ」。 果たして、フランクはそのピース・オブ・マインドを得られるのか。フランクのその後がどうなったか、気になる。 

エンディング・クレジットの歌にソウル・サーチャーズのYuri Kaminoの名前を発見。お、そういえば、『アメリカン・ギャングスター』の歌を歌った、と言っていた。劇中では気づかなかった。映画が終わって電話してみると、もう一年以上前にニューヨークのハンク・ショックリー(今回の音楽担当のひとり)のスタジオで録音したという。録音したときは使われるかどうかわからなかったが、結局使われることになったと連絡があったそうだ。ただ、彼女自身が今ひじょうに多忙でまだこの映画を見られていないとのこと。DVDリリースの際にはじっくり見てみよう。 

そうそう、フランクが売り出す高品質低価格のドラッグにはブランド名がついている。その名は「ブルー・マジック」! フランクは、その高品質のヘロインを薄めて売っていた売人に、ブランド名を傷つけるようなことはするなと警告する。その売人を演じているのはキューバ・グッディング・ジュニアだ。その父キューバ・グッディング・サーは、ブルー・マジックと同時代の人気ソウル・ヴォーカル・グループ、メイン・イングレディエントのメンバーである。あちこちにソウルがあふれている映画だ。(笑) 

■映画オフィシャル・ウェッブ
 http://americangangster.jp/

■ サウンドトラック 

American Gangster
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Original Soundtrack
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■ 『アメリカン・ギャングスター』(ジェイZ) 
映画を見てインスパイアーされたジェイZが急遽作り上げたアルバム。 

American Gangster
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Jay-Z
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ENT>MOVIE>American Gangster

投稿者 吉岡正晴 : 02:59 AM | コメント (0)

January 17, 2008

“Earth” The Movie: I Will Survive

[ ENT>MOVIE>]

【映画『アース』は小さなドラマの連続】

圧巻。

2006年NHKで放送された映像ドキュメント『プラネット・アース』の劇場映画ヴァージョン『アース』が2008年1月12日から公開されている。

お客さんの入りはまあまあといったところか。年齢層も幅広く、親子連れもいる。映画としては約98分。それにしても、何度見てもこの映像は美しく素晴らしい。大画面で見るとさらに迫力、圧巻だ。

見たことがある映像がいくつもでてきて、感激も新た。ライオンが象を襲うシーン、ホッキョクオオカミがトナカイを捕獲するシーン、同じようにチータが獲物を捕らえるシーン、象が延々と水を求めて旅をしていて、疲れ果て横たわる子供の象を親象がひょいと叩いて、起こすシーンなどなど。かと思えばマントヒヒのダンス、鳥の求愛ダンスなどのコミカルな映像も楽しい。

カメラは次々と自然の過酷さ、厳しさ、そうした中で必死に生き延びていく強さを映し出す。弱肉強食とはよく言ったものだ。水があれば植物が生え、生物が集まる。生物が集まればそれを狙う別の生物が集まる。広大な地上を映す空からのパノラマ映像が、水中深くに潜むカメラが、必死に生きるさまざまな動物の姿を物静かに捕らえる。言葉なき映像が、多くのことを雄弁に語る。映像カメラマンという仕事をする人にとって、こんな仕事はまさに世界最高峰の仕事だと思う。

テレビ版の案内役は緒形拳、この映画のナレーションは渡辺謙。この作品のもっとも興味深いところが、ストーリーらしきストーリーはないこと。そして、人間がひとりも映らないこと。しかし、ひとつひとつのシーンにドラマがある。ストーリーはなくとも、さらに俯瞰してみれば、文字通り「地球」という生き物の今現在のストーリーの一部が描かれているともいえるかもしれない。

製作者はナレーションを通して、地球温暖化の危機を唱える。だが僕はこの映像に、そんな啓蒙的なメッセージよりも、多くの生き物が、地球という生き物の上で必死に明日のために生きようとしているというメッセージを感じた。

■映画公式ウェッブ
http://www.loveearth.com/jp/film/
現在公開中。

http://www.loveearth.com/film/trailers/unitedkingdom


■『プラネット・アース』関連過去記事

August 10, 2006
"Planet Earth": The Great Documentary Programme
【NHKのドキュメンタリー『プラネット・アース』】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_08_10.html

September 27, 2006
"Planet Earth" Second Series Starts Oct 1st
【ドキュメンタリー『プラネット・アース』第二シリーズ10月1日から】
http://blog.soulsearchin.com/archives/001288.html

ENT>MOVIE>Earth

投稿者 吉岡正晴 : 03:09 AM | コメント (0)

November 04, 2007

Kishita Kohshi Documentary Movie Will Be Released November 17th

[ ENT>MOVIE>]

【ドキュメンタリー『キシタコウシ』、11月17日から公開】

続き。

吉本興行が若手の映像作家だけでなく、所属のタレントなどに映像を作るチャンスを与えようと、「Yoshimoto Director’s 100(ヨシモト・ディレクターズ100)」という企画をスタートさせている。基本的には作品はドキュメンタリーであれ、映画であれ、小ストーリーであれ、ギャグであれ、なんでもいいのだが、監督が30分程度の映像作品を100本作る。そしてできた作品は順に吉本が持つ小映画館で公開するというもの。すでに初期の作品の公開が始まっている。

そんな一本に木下航志くんのドキュメンタリー、その名も「キシタコウシ」があり、これが完成、都内の「神保町・花月」、渋谷の「ヨシモト∞ホール(渋谷)」で2007年11月17日から公開される。

試写版を見た。作品は31分程度。カメラは、8月に品川教会で行われたライヴのシーン、そのリハーサル・シーン、ニューヨークの教会に行って歌った模様、ネパールで歌った様子、さらに母、周囲の関係者のインタヴューを交えて構成している。30分という短い時間なので、ここ半年ほどの木下航志の映像日記といったところか。音楽家木下航志の18年の序章という雰囲気だ。

だから一言で言えば、もっと続きを見たい、ということに尽きる。周囲のインタヴューも、そして、ライヴ・シーンも。特に品川教会でのライヴ・シーン(今回は「アメージング・グレイス」「テル・ミー・ライズ」「竹田の子守唄」など)の映像は美しく、もっとじっくりライヴ映像を見たいと感じた。

■ 上映会場 (スケジュール・時間などはこちらをご覧ください)

「神保町花月」
http://www.fandango.co.jp/jimbocho/index.html
「ヨシモト∞ホール(渋谷)」
http://www.fandango.co.jp/mugendai/
『キシタコウシ』2007年11月17日(土)~11月23日(金)まで上記劇場で公開。その後、大阪での公開もあります。

■ 木下航志・過去関連記事 インタヴューのときの様子

August 31, 2007
Kishita Kohshi Live At Shinagawa Church: Can I Get A Witness? (Part 2)
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_08_31.html
August 30, 2007
Kishita Kohshi Live At Shinagawa Church: Can I Get A Witness?
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_08_30.html

■「ヨシモト・ディレクターズ100」の公式ホームページ
http://www.yoshimoto.co.jp/yd100/http://www.yoshimoto.co.jp/yd100/program/index02.html#39

ENT>MOVIE>Kishita Kohshi
ENT>ARTSIT>Kishita Kohshi


投稿者 吉岡正晴 : 04:07 AM | コメント (0)

October 11, 2007

Movie "La Vie En Rose"

[ ENT>MOVIE>]

(映画のねたばれがあります。これからご覧になる方はご注意ください)

【映画『エディット・ピアフ~愛の賛歌』を見て】

余地。

次の「山野ミュージック・ジャム」(10月14日放送分)でエディット・ピアフの映画『エディット・ピアフ~愛の賛歌』を紹介することになり、現在公開中のその映画を見てきた。これは1950年代から1960年代にかけて世界中で人気を集めたシャンソン・シンガー、エディット・ピアフの生涯を描いたもの。ピアフは日本でも大変人気の高いシンガーだ。

ピアフは、1915年(大正4年)12月19日パリ生まれ。3歳の頃から祖母の娼婦の館で過ごすという劣悪な環境に育った。20歳の頃、クラブオーナーに認められ、その店で歌いだしたところ人気が出始めた。その後、さまざまな人生の紆余曲折があり、スターの座にのぼりつめる。麻薬中毒、激しい性格、恋、周囲で起こる不幸などなど、多くの出来事がピアフを悩ます。

さすが、ピアフの映画だけあって、映画館に来ている人たちはかなり年齢層が高かった。以降は見ての感想なので、これからご覧になる方は、ご注意ください。

主演ピアフ役のマリオン・コティヤールの演技が見事だ。麻薬中毒患者でわがままで周囲を困らせるピアフの性格をうまく演じている。特にマリオンが演じる晩年は、46歳、47歳とは思えぬ、もう60-70歳の老婆かと思わせられるほど。そして、それを31歳ほどのマリオンが演じているというのもすごい。(マリオンは1975年9月30日生まれ。撮影時は31歳) ピアフ役は5歳までの子役と、10歳までの子役、そして、マリオンと3人が演じるが、子役たちもかわいい。

しかし、映画全編の編集が、あまりに時系列が交錯するので、僕にはわかりづらかった。なんで、こんなにごちゃごちゃにするのだろう。僕はピアフの人生そのものが劇的なので、それを正確に時系列に沿っていけば、それだけで感動できるものができると思うが、どうも映画人というのは、さらにそれだけでは物足りなくなり、なにかひとひねりしてみたくなってしまうのだろう。重要なポイントは、素材がよければよいほど、小細工するな、ということだ。単純に「かわいそう」とか「幸せそう」といった見てる側の感情起伏が、あちこちで寸断される。

たとえば、冒頭で死の淵を出し、そこからフラッシュバックで3歳の頃に戻し、徐々に時系列に沿って物語を展開し、ところどころに、その時点よりも前のことをフラッシュバックでいれる、というシンプルな構成にしたら、もっと最後盛り上がると思う。なので、DVDが出たら、すべてきっちり時系列を正したヴァージョンでも自分で編集して見てみたいとさえ思った。

映像に関して言うと、全編パリの、そして、ピアフのどんよりとした陰鬱なイメージをうまく撮影していると思う。一方、一部でカリフォルニアに行ったときのシーンがでてくるが、ここでの映像が太陽と空があまりに対照的に明るくなっていて、その映像のコントラストに、ピアフの光と影が重なった気がする。撮影監督は永田鉄男さんというパリ在住の日本人だそうだ。

ピアフの人生は、まさにソウル・サーチンの連続だった。そうした苦悩と成功の喜び、光と影を、これでもそこそこは描けているとは思うが、もっと脚本に書き込めるような気がした。なぜ自分は麻薬に溺れるのか、なぜ自分の周りには不幸が起こるのか、なぜ彼女は孤独を嫌うのか・・・。僕はこの映画でしかピアフのことは知らないが、ある意味凝縮されたこの映画の中からでもそれだけのテーマが拾える。おそらく2時間余で47年間は難しいのだろう。それでも、たぶんクリエイティヴに更なる高みに上げられる「余地」があるような気がした映画だった。やはり、消化不良感はぬぐえない。

エディット・ピアフは、1963年10月11日、リヴィエラで死去。47歳だった。つまり今日が命日である。

■エディット・ピアフ『愛の賛歌』(サウンドトラック)

エディット・ピアフ~愛の讃歌 サウンドトラック
エディット・ピアフ
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■「山野ミュージック・ジャム」(毎週日曜・16時30分~16時50分、インターFM76.1mhz『ソウル・ブレンズ』内)

ENT>MOVIE>La Vie En Rose


投稿者 吉岡正晴 : 01:43 AM | コメント (0)

July 21, 2007

"Fortunate Son" Story (Part 2): "Die Hard 4.0" Saga Continues 

[ ENT>MOVIE>, ENT>MUSIC>ALBUM>, ENT>MUSIC>ARTIST>]

(昨日からの続き)

【「幸運な息子」(フォーチュネイト・サン)物語(パート2)】

混迷。

ジョン・フォガーティーは、この曲についてこう語っている。

「これはニクソン(大統領)と自分の戦いのようなものなんだ。つまり、権力を持つ者、すべてをもっている者たちとの対決だ。ワシントンに住む連中に対して、僕は大きな車に乗っていて、とても尊敬できるような連中ではない、ネガティヴなイメージを持っていた。ヴェトナム戦争のとき、(人は行かせるのに)自分たち自身は戦争に行かないような連中だ。ドゥワイト・アイゼンハワー(大統領=34代)の孫デイヴィッドのことを思い浮かべていた。彼はニクソンの娘ジュリーと結婚していて、彼らはいかにも金持ちの家のおぼっちゃま、おじょうさまのようだった。

いずれにせよ、最初にバンドにこの曲を聴かせたときはまだほとんど歌詞はできていなかった。コード進行とエネルギーとタイトルの『フォーチュネイト・サン』があったくらいだ。

そして、ベッドルームにいって、フエルトペンでレポート用紙に歌詞を書き始めた。すぐに、it ain't me, I ain't no fortunate son(俺じゃあない、俺は幸運な息子、恵まれた息子じゃない)というフレーズがでてきた。心の中で叫んでいた。声にはださなかったが、3ページにわたって(歌詞を)書いた。ほんの20分くらいで全部書けたよ。

まさに、ニクソンがインスピレーションを与えてくれた作品だ。彼は『名誉ある平和』『わが国を、愛するか、去るか』なんてことを言っていたが、今やこの男がまちがいなく悪魔だったことをみんな知っている」

「1969年当時、国民の8割は戦争肯定派だったんだ。だが、事実を注意深く見守っている連中は、まちがいなく大きなトラブルに向かっていると考えていた。僕はニクソン支持でもなかったし、政治家の息子たちが戦争に行かないことも知っていた。僕はその頃23歳で、なんでもない普通の若者たちは、彼ら自身が戦争反対の考えをもっていても戦争に行かなければならないのに、権力者の息子たちはそんなことすら考えなくてよかったんだ。彼らは恵まれていたよ、幸運だったんだ。そういう連中は「(戦争は)アメリカのためになる」と言っていたが、その子供は誰一人戦場には行っていない」(コメントは、クリーデンスの非公式バイオ・ブックに掲載されたジョンのもの)

戦争肯定派と反戦派。それぞれが入り混じった1969年。混迷の時代の傑作だ。

というところで、「フォーチュネイト・サン」の訳詞を「ダイ・ハード・ヴァージョン」でやってみました。(冒頭の4行の部分は、ダブルミーニングです)

+++++

Fortunate Son (John Forgerty)
フォーチュネイト・サン(ダイ・ハード・ヴァージョン訳詞)
訳・ザ・ソウル・サーチャー
(オリジナルの歌詞は7月19日付けにあります)

生まれながらに愛国心いっぱいの連中がいる
(生まれながらに国旗を振るのが大好きな連中がいる)
共産主義者でも、保守派でも、無党派でも
(その星条旗の色は赤、白、青)
バンドが『ヘイル・トゥ・ザ・チーフ』(大統領のために演奏する楽曲。チーフ=大統領に忠誠を、といった意味)を奏でるとき、国は実はおまえに大砲を向けてくるんだ、神様

俺は違う、俺は国会議員の息子なんかじゃない
俺はぜんぜん恵まれてない、俺は世界一運のない男

金持ちの家に生まれる連中もいる
奴らを助けることなんかない
税務署が(金持ちの家に)来たときは、家は投売り後のようにもぬけの殻さ

俺は違う、俺は大金持ちの息子なんかじゃない
俺にはツキがない、俺は世界一運のない男

熱烈なアメリカ愛国の魂を持った連中がいる
でも、そんな連中はおまえたちを戦場に送り込むだけ
国民がどれだけ(戦場に)人を送ればいいかと尋ねれば
彼らは答える。「もっと、もっと、もっと(多くの国民を)」と。

俺は違う、俺は軍人の息子じゃない
俺にはツキがない、俺は世界一運のない男

俺にはツキがない、俺は世界一運のない男
ツキがない、俺は世界一最悪の、不幸の星の元に生まれた男なんだ

(訳・ザ・ソウル・サーチャー)

■「フォーチュネイト・サン」収録のCCRの傑作アルバム、通算4作目『ウィリー・アンド・ザ・プア・ボーイズ』

Willy and the Poor Boys
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Creedence Clearwater Revival
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ENT>MUSIC>SONG>Fortunate Son
ENT>MUSIC>ARTIST>CCR
ENT>MOVIE>Die Hard 4.0

投稿者 吉岡正晴 : 12:10 AM | コメント (0)

July 20, 2007

"Fortunate Son" Story (Part 1): "Die Hard 4.0" Saga Continues 

[ ENT>MOVIE>, ENT>MUSIC>ARTIST>, ENT>MUSIC>SONG]

(昨日の『ダイ・ハード4.0』からのつづき)

【「幸運な息子」(フォーチュネイト・サン)物語(パート1)】

反戦。

昨日『ダイ・ハード4.0』のエンディングで、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル)の「フォーチュネイト・サン」がかかったのを機に、彼らのベストCDをひっぱりだして聴いた。

そのCCRは、1960年代後期のまさにアメリカの気分を表現していたグループだ。ヒッピー発祥の地、サンフランシスコを本拠に活躍したが、音楽的にはアメリカ南部のスワンプ・ロック、黒人のブルーズ、ソウルなどの影響を多大に受けていた。

その頃のヒッピーは、反戦、反体制が主流で、クリーデンスもそうしたヒッピー、反体制のスピリットを持った作品を多くだした。この「フォーチュネイト・サン」も反戦歌的側面をもつし、彼らの大ヒット曲「ハヴ・ユー・エヴァー・シーン・ザ・レイン(邦題、雨をみたかい)」は、ヴェトナム戦争への明らかな反戦歌だった。

この「フォーチュネイト・サン」は、これまでにもいくつかの映画で使われていた。たとえば、『フォーレスト・ガンプ』で、またワイクリフ・ジーンのカヴァー・ヴァージョンが映画『マンチュリアン・キャンディデート』でも使われている。

カヴァーも、ワイクリフ・ジーン以外にも、ボブ・シーガー、パール・ジャム、U2、.38スペシャル、ブルース・スプリングスティーンなどが歌っている。

さて、「フォーチュネイト・サン(幸運な息子、恵まれた息子)」について調べてみると、けっこうおもしろかったのでご紹介したい。

この「幸運な息子」とは、1969年当時戦争が激しさを増して、全米の若者たちが次々徴兵されていたときに、有力政治家の息子や金持ち、権力者の息子たちはコネによって、徴兵を免れたり、徴兵されても前線ではなく比較的安全な場所に配属されるよう裏で話をつけられていたことについて歌っている。

曲の作者であり、クリーデンスのリード・シンガー、ジョン・フォガティーはこの曲のモデルをアイゼンハワー大統領(第34代)の孫、デイヴィッド・アイゼンハワーのことを想定して書いたという。そのデイヴィッドは1968年12月、リチャード・ニクソン大統領(第38代)の娘ジュリー・ニクソンと結婚した。デイヴィッドは、そうした特権を利用していわゆるネイヴィー・リザーヴ(予備兵役軍)という前線ではなく比較的安全な職務についた。

この曲自体は、もともと徴兵される男の目線で書かれたもの。そして、ヴェトナム戦争反対の立場でもある。しかし、すでに前線に行った兵士たちには士気を上げ、がんばるよう応援の意味がある。結局は国会議員の息子ではないために、戦場に送られてしまった不運な男の視点での歌になっている。

(この項、明日へ続く。明日のブログでは『フォーチュネイト・サン』の訳詞をお送りします)

ENT>MUSIC>SONG>Fortunate Son
ENT>MUSIC>ARTIST>CCR
ENT>MOVIE>Die Hard 4.0

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投稿者 吉岡正晴 : 12:41 AM | コメント (0)

April 13, 2007

Beyonce To "Dreamgirls"

[ ENT>MOVIE>]

【ビヨンセ~『ドリームガールズ』】

ドリームス。

ビヨンセ効果か、またまた『ドリームガールズ』を見たくなってしまった。(笑) 『ドリームガールズ』の映画版のDVDが6月に発売されるという。去年の映画『レイ』並に、ベストセラーになるのではないだろうか。

それにしても、ジェニファー・ハドソンが歌う2曲「アンド・アイム・テリング・ユー・アイム・ノット・ゴーイング」と「アイ・アム・チェンジン」は圧倒的。さらにビヨンセが歌う「リッスン」もすばらしい。1981年のミュージカル・ヴァージョンでは、ジェニファー・ホリデイが最初の2曲を歌い、これが大ヒットになったが、ミュージカルの中でももっともいい場所で歌われる。まさにショー・ストッパー。

「アンド・アイム・・・」は、ジェニファー(エフィー役)がドリームスをクビになる時に歌う作品。「私は、去らないわ」という必死な願いがここに込められている。そして、もう一曲は同じジェニファーが落ちぶれた後、場末のクラブで仕事をもらう時に歌う作品。「私は、変わったのよ」というメッセージだ。ジェニファー・ハドソンは、ジェニファー・ホリデイに負けじと大爆発。ここにスター誕生だ。

ビヨンセ(ディーナ役)が、ジェイミー・フォックス(カーティス役)の元から独立するところなどはなかなかの演技。それにしても、ビヨンセのパートはダイアナ・ロスを思わせる。

ジェニファーの兄、CCは、やはりモータウンのソングライターを複数まぜあわせたようなキャラクターだ。ホランド・ドジャー・ホランド、スモーキー・ロビンソン、ノーマン・ホイットフィールドあたり。特に、弟がヴェトナム戦争に行って、それを歌にしたメッセージソングをエディー・マーフィー(ジェームス・アーリー役)が録音したときに、ジェイミー・フォックスは「メッセージソングはだめだ。音楽は売れなければだめだ」というシーンなどは、マーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイング・オン」発売時のエピソードだ。

『ドリームガールズ』のために、ビヨンセは10キロほど減量したという。今回のツアーで見せた体は、したがって、若干元に戻っているようだ。がっしりした印象がある。とは言っても、トレーニングをしているせいか、決して太っているという印象はない。

日本でも2月に公開されて以来この映画は100万人近くを動員したらしい。ものすごい大ヒットになった。

■映画『ドリームガールズ』のサントラ、デラックスエディション

ドリームガールズ (出演 ジェイミー・フォックス、ビヨンセ・ノウルズ)

おすすめ度の平均: 4.5
5 発売日略決まる?
4 ジェニファー・ハドソンはもちろん、ビヨンセ、エディ・マーフィの歌唱も立派
5 助演女優賞ではなく主演女優賞を!

■映画評

December 20, 2006
Musical Movie "Dreamgirls": Born In 1981
【映画『ドリームガールズ』~1981年に生まれて】
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200612/2006_12_20.html

December 22, 2006
"Dreamgirls"(Part 2) : Between Fiction And Non-Fiction
(12月20日付け日記の続き)
【フィクションとノンフィクションの間で】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_12_22.html

ENT>MOVIE>Dreamgirls

投稿者 吉岡正晴 : 02:48 AM | コメント (0)

December 22, 2006

"Dreamgirls"(Part 2) : Between Fiction And Non-Fiction

[ ENT>MOVIE>]

(12月20日付け日記の続き)

【フィクションとノンフィクションの間で】

誰。

ミュージカル『ドリームガールズ』は、1981年発表当初、ダイアナ・ロスとシュープリームスをモデルに描かれたと言われ、実際それが大きな話題となった。ダイアナ・ロスは、本ミュージカルの話の内容が気に入らず、見なかったという。ストーリーを見ると、明らかにダイアナたちをモデルにしていることがわかる。となると、どの役が実際の誰かという推測をしたくなるのが人の常。映画を見ながらいろいろ考えてみた。

まず、『ドリームガールズ』での配役。

エフィー・ホワイト(映画上の役名) (ジェニファー・ハドソン=演じる俳優)=ドリーメッツ
ローレル・ロビンソン (アニカ・ノニ・ローズ)=ドリーメッツ
ディーナ・ジョーンズ (ビヨンセ・ノウルズ)=ドリーメッツ
ジェームス・サンダー・アーリー  (エディー・マーフィー)=往年の人気男性シンガー
カーティス・テイラー・ジュニア  (ジェイミー・フォックス)=ドリーメッツを売り出すレコード会社社長
CC(キース・ロビンソン)=エフィーの弟で作曲家 
マーティー・マディソン (ダニー・グローヴァー)=アーリーを育てた古株のマネージャー

まず、ビヨンセがダイアナ・ロスに相当する。そして、エフィーは、シュプリームスのメリー・ウイルソン、あるいはわがままなところなどがフローレンス・バラードとかぶっているのかもしれない。

カーティス(ジェイミー・フォックス)、これはベリー・ゴーディー・モータウン社長でまちがいない。しっかり、ビヨンセ(ダイアナ)と出来てしまうところなどもそっくりだ。そして、往年のR&Bシンガー、アーリー(エディー・マーフィー)だが、これはやはりデトロイトを本拠に活躍したR&Bシンガー、ジャッキー・ウィルソンあたりに相当するだろう。43歳で死去するという紹介があったが、ジャッキーの享年は49、ただ同じデトロイト・モータウンの男性スーパースター、マーヴィン・ゲイの享年44とも近い。

またエフィーの弟、CCはいろいろなキャラクターのコンビネーションだと思うが、スモーキー・ロビンソン、あるいは、ホランド・ドジャー・ホランドのひとりあたりかもしれない。

また、ドリーメッツという名前だが、シュープリームスは元々プライメッツと言っていた。ドリーメッツは後にドリームスになるが、プライメッツの仲間グループにプライムスという男性グループがいた。

そして、最後の部分で「実はドリーメッツは4人でした」というくだりがあるが、これはビヨンセのデスティニーズ・チャイルドを彷彿とさせる。実際、最初は4人で、3人になり大ブレイクした。

さらに、途中で男の子5人組がでてくるが、まさにこれはジャクソン・ファイヴそのもの。子供のリードシンガーは、マイケル・ジャクソンだ。

一度しか見ていないので、もう少し細かいところで、おもしろいコネタがあるかもしれないが、どの役が誰に相当するのか、など、フィクションとノンフィクションの間を考えながら見るのもとてもおもしろいのではないだろうか。

+++++

映画『ドリームガールズ』、2007年2月17日日劇などで公開予定。

映画『ドリームガールズ』公式ページ(英語)
http://www.dreamgirlsmovie.com/

映画『ドリームガールズ』公式ページ(日本語)
http://www.dreamgirls-movie.jp

ENT>MOVIES>Dreamgirls

投稿者 吉岡正晴 : 01:06 AM | コメント (0)

December 20, 2006

Musical Movie "Dreamgirls": Born In 1981

[ ENT>MOVIE>]

【映画『ドリームガールズ』~1981年に生まれて】

夢。

1981年12月ブロードウェイで公開され大ヒットしたミュージカル『ドリームガールズ』。主演のジェニファー・ホリデイは、挿入歌の「アンド・アイム・テリン・ユー・・・」の大ヒットで一躍ヒットチャートでも人気となった。その『ドリームガールズ』が登場から四半世紀を経て、映画化された。日本でもこの映画ヴァージョンが2007年2月に公開される。その試写を見た。

『ドリームガールズ』は、歌手としての成功を夢見る3人の若い女性シンガーのグループ、ドリーメッツと彼女たちを取り巻く人たちの物語だ。舞台は1962年のデトロイト。ドリーメッツの当初のリードは歌が抜群にうまいエフィー(ジェニファー・ハドソン)、しかし、敏腕プロデューサーのカーティス・テイラー(ジェイミー・フォックス)が彼女たちの売り出しにかかり、リードをよりルックスのいいディーナ・ジョーンズ(ビヨンセ・ノウルズ)に変えた。もうひとりのローレル・ロビンソン(アニカ・ノニ・ローズ)は、しばらく前まで人気絶頂だった男性R&Bシンガー、ジェームス・アーリー(エディー・マーフィー)と付き合い始める。

リードの座を降ろされたエフィーとグループ、プロデューサーの確執、また、落ちぶれ始めたジェームス・アーリーと彼を育てた古株のプロデューサー、マーティー・マディソン(ダニー・グローヴァー)との確執、ヒット曲を生み出すための泥仕合や様々な人間模様が描かれる。

この映画からは、黒人が作り黒人が歌った作品は、なかなか白人に受け入れられず、白人がカヴァーするとすぐにヒットするというアメリカ音楽業界の厳しい現実が明らかにされる。

音楽的なハイライトは、エフィーが歌う「アンド・アイム・テリング・ユー・アイム・ノット・ゴーイング」と「アイム・チェンジン」、そして、ビヨンセが歌う「ハード・トゥ・セイ・グッドバイ」。前2曲はオリジナル・ミュージカルでは、ジェニファー・ホリデイが歌い大喝采を浴びたシーンだ。さすがにストーリーの流れとともに、完璧な作品である。音楽的主役は、エフィーがもっていきそうな勢いだ。

ある程度、アメリカのソウル・ミュージックやR&Bが好きで、そうした音楽業界のことなどを基礎知識として持っていると、とてもエンジョイできる映画ではないだろうか。よってそんな業界の流れを事前に知らせておくのがいいのかもしれない。音楽好き、ソウル好き、ミュージカル好きの人たちはすぐに食いつけるだろうが、音楽に興味のない人は厳しいかも。

ストーリーとしては、いろいろな物語があり、特にカーティス(ジェイミー・フォックス)の強引とも言えるやり方がひじょうにおもしろかった。同時に演技としては、老練マネジャー役のダニー・グローヴァーがいい味をだしている。

なお、日本では1986年伊勢丹創業100年記念のイヴェントで、『ドリームガールズ』のアメリカ版ミュージカルが新宿厚生年金ホールで公演された。

もうひとつ特筆すべきは、このミュージカルが誕生した1981年という年はビヨンセがこの世に生まれた年でもある。ビヨンセが生まれた年に誕生したミュージカルをその25年後に、ビヨンセが演じるという歴史も大きな話題といっていい。

(この『ドリームガールズ』の項、続く)

映画『ドリームガールズ』、2007年2月17日日劇などで公開予定。

映画『ドリームガールズ』公式ページ(英語)
http://www.dreamgirlsmovie.com/

映画『ドリームガールズ』公式ページ(日本語)
http://www.dreamgirls-movie.jp

ENT>MOVIES>Dreamgirls

投稿者 吉岡正晴 : 02:53 AM | コメント (0)

November 03, 2006

Movie "Block Party" Will Be In Theater On Nov 11th

[ ENT>MOVIE>]

【映画『ブロック・パーティー』】

お気遣い。

11月11日(土)からアミューズCQNで公開されるブラック映画『ブロック・パーティー』の試写を見た。新橋のヤクルトホール。どうやら、ずっと前から試写はやっていたようだが、知らずに、この日が最終ということであわてて出向いた。

ソウル・サーチャー岡伸昭さんと待ち合わせたのだが、彼がぎりぎりになるというので、担当の人に後から「岡さんという人が来るのでよろしくお願いします」と伝えて、僕は劇場内に入って座った。彼は映画が始まって5分くらいで入ってきた。

内容はこうだ。ニューヨークで活躍するコメディアン、デイヴ・シャペルが自分の成功を地元の人たちに還元したいということで、ラップ、R&Bのフリーコンサートを企画する。そしてその模様を映画に記録したものが、これ。カニエ・ウェストやら、多くのラッパー、エリカ・バドゥー、ジル・スコット、ローリン・ヒルなどが登場している。

僕が個人的に印象に残ったのは、エリカとジルのライヴパフォーマンスのシーン。バックは、ルーツのメンバーがやっている。驚いたというか、なんでこの映像をそのまま出すかと思ったのが、ローリン・ヒルのパフォーマンスのシーン。よくこれ、本人がOKしたね、というもの。彼女は今、何か人生で問題があるのだろうか。昔の輝きがまったくない。ほとんどこのところ歌っていないのだろう。

デイヴの意図というかコンセプトがはっきりわからないので、そのあたりのストーリーがもう少し欲しかった。

映画が終わるなり、「吉岡さん、僕の容姿とか、伝えられましたか?」と岡さんが言うので、「いや、別に、名前だけだよ」。「そうなんですか。僕が階段駆け上がってったら、いきなり(担当の人が)『岡さんですね、お待ちしてました』って寄ってきたんですよ。なんで、僕ってわかったんですかねえ(笑)」 「そりゃ、僕もわからないよ。でも、そのアフロヘアのインパクト勝ちじゃないの(笑)」 謎。

その岡さん、映画の間中、ずっと腰をかがめていて、お腹でも痛いのかと思ったら、どうやら、後ろの人が彼のビッグアフロで見づらかったらしいので、かがんでいたそうだ。お気遣い、おつかれさま~~。(笑) 

ヒップホップ好きの方、エリカやジルのパフォーマンスを見たい方、一度、劇場へ足をお運びください。劇場で見るときには、前に大きなアフロヘアーの人がいない席にお座りください。

映画のオフィシャル

http://blockparty.jp/home.html

ENT>MOVIE>Block Party

投稿者 吉岡正晴 : 03:34 AM | コメント (0)

May 16, 2006

"Good Night, and Good Luck"

[ ENT>MOVIE>]

【映画『グッドナイト・アンド・グッド・ラック』】

グッドラック。

1950年代、テレビ・ジャーナリズムがまだ確立していない時期に、堂々と真っ当なテレビ・ジャーナリズムの志を持ち、自ら体現していったCBSテレビのニュース・キャスター、エド・マローとそのチームの物語。当時、共産主義者を告発する「赤狩り」がマッカーシー上院議員によって強引に行われていた。「赤狩り」に反対することは、イコール共産主義者のレッテルを張られるに等しいほどの状況だった。しかし、マッカーシーのやり方は、民主主義とは相容れないものだった。多くのメジャー・テレビ・ネットワークや新聞なども報復を恐れて、マッカーシー叩きをしていなかった。そこにジャーナリズムの自由と正義をかけてエド・マローたちが、立ち上がった。

今年のアカデミーで6部門にノミネートされた話題作。ジョージ・クルーニーが出演、監督、製作も兼ねている。

全編モノクロで、ドキュメントのアーカイブ映像も織り交ぜながら、淡々とマローたちとマッカーシーとの対決を描く。もちろん、その周辺にはスポンサーとの確執、視聴率と制作費の問題などの現実的な生臭い話がちりばめられる。このあたりの話は50年後の現在にも、そのまま当てはまる。

テーマもひじょうに興味があり、また、映画の中でダイアン・リーヴスが歌を聴かせるシーンがあると聞いていたので、ひじょうに期待していた。実際、彼女は50年代風のジャズシンガーで実によかった。

僕が驚いたのは、あの頃の人たちっていうのは本当に皆へヴィースモーカーなんだな、ということ。キャスターが煙草を吸いながら、生放送をしているところなんて、今ではあり得ない感じ。そして、煙草メーカーが堂々とスポンサーになっていた。エドの立ち振る舞いを見ていて、ドナルド・フェイゲンの『ナイトフライト』とのジャケットを思い浮かべた。

対マッカーシーとの戦いには勝利するものの、CBS内では番組は打ち切られてしまう。このあたりのやるせなさは、実にいい味をだしていた。全体的には地味な印象を持ったが、こうした地味な演出でこれだけのストーリーを描くのだから、ジョージ・クルーニーの監督としての力量は見事だ。地味だがとてもいい映画だ。

エドは、ラジオ時代に『ヒア・イット・ナウ』というドキュメンタリーを作っていた。そして、テレビ時代になり、『シー・イット・ナウ』を作り、この番組の中でマッカーシーを取り上げる。

映画タイトルの『グッドナイト・アンド・グッド・ラック』は、エド・マローが毎回番組の終わりで必ず言う一言だった。こういう締めの言葉って実にかっこいい。

しかし、エド・マローはあのヘヴィー・スモーキングがたたってか、肺がんになり、さらには脳腫瘍の手術も受け、57歳の若さで亡くなる。Good Night, And Good Luck!

ENT>MOVIE>Good Night, And Good Luck

投稿者 吉岡正晴 : 05:04 AM | コメント (0)

March 22, 2006

Movie "Get Rich or Die Tryin'": Story Of Search

[ ENT>MOVIE>]

(少しだけネタばれになります) 

【映画『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』】

サーチ。

音楽ヒップホップ界のカリスマラッパー、50セント(フィフティー・セント)主演の映画が登場した。タイトルは、2003年のデビューアルバムと同じく『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン(金持ちになるか、さもなくば、死か=成り上がりか野垂れ死にか)』。フィフティー自身が、本人のほぼ自伝的映画の主人公として演技する。全米ではすでに2005年11月に公開され話題になった作品。

50セントの実際の人生にほぼ近い物語ゆえに、様々なエピソードが実にリアルに描かれる。父親を知らずに、母親に育てられ、その母親は彼が8歳の時に殺害される。環境ゆえにギャングスタへなっていき、その世界でトップに登りつめていく。だが、コロンビア人との抗争に巻き込まれ、思わぬ展開へ。

ラッパーとして、やっていこうとするが、なかなかうまくいかず、金に困り強盗をするが、その帰り道、何者かに襲われ、9発もの銃弾を浴びて地面に倒れる。「地面に倒れて9ミリの銃身を見つめた時、死を覚悟しつつ、助けに来るべき父を待っていた。俺は父親を探していた。だが、俺が探していたのは、父ではなく自分だった」。

50セントは映画の中で言う。これは「サーチ(探し)の物語だ」と。まさにあらゆる点において「サーチ」だ。どん底、ぎりぎりのところでサヴァイヴして生きながら、愛と裏切りと友情の間で人生を彷徨うソウル・サーチンの物語でもある。また、彼はずっと知らなかった父親も探していた。だが、彼が最終的に探していたものは、実は父親ではなく、自分だった。ドラッグを売る闇の世界では、愛はご法度だ。しかし、彼は無意識のうちに愛を探してしまう。たまたま愛に出会ってしまったのかもしれないが、その愛が彼の人生を劇的に変える。

それにしても、銃弾の音がスクリーンから聞こえるたびに、僕はびっくりしてしまう。見終えて、かつてのこうした映画、『ポエティック・ジャスティス』、『ボーイズ・ン・ザ・フッド』、『ジェイソンズ・リリック』などと同様の、重い気持ちを持った。リアルであるだけに、そのリアルさが辛い。

フィフティーの演技は、立派だ。ラッパーは皆苦労しているから、苦悩の演技がうまいのか。またストーリーの骨格がしっかりしているので、飽きない。

エピソードのひとつで、リック・ジェームス似の男が出てきて、彼がちょっとした鍵を握るが、これがなかなかおもしろかった。

フィフティーはすでに次回作『ホーム・オブ・ザ・ブレイヴ』への出演が決まっている。また試写室には、珍しくヒップホップのラッパー風の人たち、Bボーイ系の人たちが何人も来ていた。

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Get Rich Or Die Tryin'
『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』
監督ジム・シェリダン 出演カーティス”50セント”ジャクソン テレンス・ハワード
音楽クインシー・ジョーンズ 上映時間1時間56分
配給UIP
シネマライズで初夏ロードショー予定


+++++

オリジナル自伝『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』
5月上旬 青山出版社から発売予定
予価1575円 仕様四六判本文約320ページ

ENT>MOVIE>Get Rich Or Die Tryin'

投稿者 吉岡正晴 : 02:23 AM | コメント (0)

December 01, 2005

Movie "Four Brothers"; Full Of Motown Sound

[ ENT>MOVIE>]

【モータウンサウンドたっぷりの映画『フォー・ブラザース』】 

モータウン。

ジョン・シングルトン監督の映画『フォー・ブラザース』を見た。実は、次回の『ミッドナイト・ラヴ』で紹介する予定なのだが、なんと、ひょっとするとオンエアの頃には、公開が終ってしまっているかもしれないので、先に紹介することにした。

舞台はデトロイト。親のいない子供たちを育ててきたイヴリン・マーサーが夜のコンビニで強盗に巻き込まれ殺害された。イヴリンに養子として育てられた4人の子供たちが、葬儀で再会した。彼らは母親を殺害した犯人を警察にたよることなく、自力で探して復讐しようと考える。

主演はマーク・ウォールバーグ、R&Bシンガー、タイリース、アウトキャストの片割れアンドレ・ベンジャミン、そして、若手のホープ、ギャレット・エドランド。

この映画、なんと言っても音楽がソウルファンには最高に嬉しい。舞台はデトロイト、そして、多くの登場人物がブラザーとなれば、使われる音楽はモータウンのものだ。オープニングからいきなり、マーヴィン・ゲイの「トラブル・マン」、テンプス「クラウドナイン」、「アイ・ウィッシュ・イット・ウド・レイン」、「パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン」、マーヴィンの「カム&ゲット・ディス」、エンディングロールでは、ウィリー・ハッチの「ブラザース・ゴナ・ウォーキット・アウト」などがかかる。

殺害された母親イヴリンの家に戻った4人は、それぞれの思いを秘め、涙を流す。そのシーンで歌われたのがテンプスの「アイ・ウィッシュ・イット・ウド・レイン」。雨だったら、涙を流してもわらないのに、という内容で、シーンにどんぴしゃの曲だ。

その昔よくあった、7インチシングルが何枚かセットでき、一枚がプレイされると上からストーンとシングルが落ちてきて、連続再生できるプレイヤーが映っていた。そして、そのシングルはモータウンのものだ。

映画のストーリーも、なかなか意外な展開を見せておもしろい。あまり長くロードショウされないようなので、興味ある方はお早めに。


ENT>MOVIE>Four Brothers

投稿者 吉岡正晴 : 06:05 AM | コメント (0)

August 26, 2005

"Sweet Sweetback's Baadasssss Song" & "Baadasssss!"

[ ENT>MOVIE>]

【映画『スウィート・スウィートバック、バッドアス・ソング』再公開】

メイキング。

DVD DVDブラック・ムーヴィーの歴史に残るユニークな映画『スウィート・スウィートバック、バッドアス・ソング』(1971年)がかつて93年に日本でも公開されたが、これがデジタルリマスターされ、2005年10月1日からリヴァイヴァル公開されることになった。また、同時に、この映画のメイキングとも言える『バッドアス!』(2003年)も日本初公開される。これにともない、両作品の監督、前者がメルヴィン・ヴァン・ピーブルス(1932年8月21日生まれ=73歳)、後者がその息子のマリオ・ヴァン・ピーブルス(1957年1月15日生まれ=48歳)、が来日、インタヴューする機会を得た。この模様は近く『ソウル・ブレンズ』内でご紹介する。このインタヴューには、日本語版字幕を監修されたオーサカ=モノレールの中田亮さんも同席され、僕を含めて4人で話をした。

二人は、さすがに宣伝しに来てるだけあって、おそろいで『バッドアス!』のTシャツを着ていた。マリオはかなりかっこいい。あの『黒豹のバラード(Posse)』(1993年)、そして、『ニュージャック・シティー』(1991年)でも有名。

父親が作った、ブラック・ムーヴィー史上に残る作品『スウィート・スウィートバック、バッドアス・ソング』、そして、その息子が作ったメイキング『バッドアス!』という組合せはなかなかおもしろい。オリジナルが制作された70年、マリオは13歳だった。71年に発表されてから32年後に、そのメイキングを作ったわけだ。

マリオが振り返る。「歴史に残るこの作品のメイキングを作るのもいいと思った。そこで、父にこのメイキングを作ってもいいか、と尋ねた。そしたら、父は『もちろん、いいよ』と言ってくれた。だがその後に『でも、お前は、私から権利を買わなきゃだめだ』と言われたんだ。(笑) もちろん、買ったよ。(笑)」 

父親メルヴィンは映画『バッドアス!』(メイキングのほう、2003年作品)を、試写会まで見たことがなかったが、試写の席で、父親が画面を見ているのを見て、息子のマリオも感無量だった。つまり、父は、息子が演じている自分の姿を見ている、からだ。

映画『スウィート・スウィートバック、バッドアス・ソング』は、いわゆるブラック・ムーヴィーが盛り上がり始める1972年より前にリリースされた。そうしたブラック・ムーヴィーの歴史の出発点にある作品とも言える。内容は、シンプル。いろいろな状況から白人警官を殴ってしまった黒人が、彼らからずっと逃げ続けるというもの。

メルヴィンは、この映画の製作資金をすべて自分で集め、製作し、音楽を作り、配給した。まったくハリウッドの資本に頼らず、独立性を持って作り上げた。ハリウッドの製作スタジオから、売れるためにはこうしたほうがいい、この要素をいれろ、といったことはまったくなく、完全にクリエイティヴ・コントロールを得ての作品だった。

メルヴィンが熱く語る。「当時(1971年頃)、ブラック・ムーヴィー・シーンなんてものはなかった。ハリウッドが作る映画の中にちょっと黒人のことを描いた作品がある程度だった。私は『ウォーターメロン・マン』をコロンビア・ピクチャーズで作った。まあ、悪くはなかった。ゴードン・パークス(黒人監督)が作り、オージー・デイヴィス(黒人監督、俳優)も作っていた。だが、どれも黒人コミュニティーの『ソウル』を描ききれていなかった。そこで、そうした『ソウル』を描いた作品を作る決意を固めたんだ。そして、ひじょうに興味深いことに、私は『ソウル・ミュージック』は、黒人コミュニティーにおいてとても重要な位置をしめると考えていたので、映画の中においても音楽はものすごく重要なものだと思っていた。だから、この映画では音楽を重要視した。だから、この映画は『スウィート・スウィートバック』ではなく、映画『スウィート・スウィートバック、バッドアス・ソング』と、『ソング』がくっついているんだよ。以来、黒人映画、白人映画問わず、音楽というのは映画において、ものすごく重要な位置に置かれるようになった。映画『スウィート・スウィートバック、バッドアス・ソング』を理解するのは難しいかもしれないが、これなしに(あとに続くブラック・ムーヴィー)、『シャフト』や『スーパーフライ』はでてこなかっただろう」

彼はそれまで音楽を本格的に作ったこともなかったが、この映画のために音楽を作ろうとした。もちろん、楽譜も読めないし、どのように音楽を作っていいかもわからなかった。そこで、彼はピアノの鍵盤に数字を振り、自分が作るメロディーを数字で書き、自分の音楽を作った。そして、自分の思い通りの音を作ってくれる新人アーティストを探した。すでに名前があり、自分たち独自のサウンドを追求するアーティストではなく、メルヴィンが言うことをすべて言った通りに再現してくれるミュージシャンを探した。たまたま秘書のボーイフレンドに、当時はまだ無名だったアース・ウィンド&ファイアーのメンバーがいて、相談するととんとん拍子に話が進み、彼らが音楽を付けることになった。

メルヴィンは「そう、私は86の鍵盤に数字をつけた。88(ピアノの鍵盤は88)じゃないんだ。2つほど、音がでないキーがあったんでね」と笑う。

いかにもインディ映画という趣のB級作品だが、メルヴィンが言うブラック・コミュニティーのソウルを描いた映画という意味で、また、ブラック・ムーヴィーの歴史の出発点という点で大きな意義のある作品と言えるだろう。

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映画『スウィート・スウィートバック、バッドアス・ソング』(1971年作品)
2005年10月1日(土曜)からユーロスペースでレイトショー公開

映画『バッドアス!』(2003年作品)
(映画『スウィート・スウィートバック、バッドアス・ソング』のメイキング)
2005年10月1日(土曜)からシネセゾン渋谷でレイトショー公開

ともに配給宣伝・ミラクルヴォイス

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ENT>MOVIE>"Sweet Sweetback's Baadasssss Song" & "Baadasssss!"


投稿者 吉岡正晴 : 04:35 AM | コメント (0)

August 18, 2005

The Glenn Miller Story

[ ENT>MOVIE>]

【映画『グレン・ミラー物語』】 

クラシック。

グレン・ミラー物語\今度の日曜日に『ソウル・ブレンズ』内「山野ミュージック・ジャム」のコーナーで、グレン・ミラー・オーケストラのベストアルバムを紹介するので、久々に映画『グレン・ミラー物語』(1954年)を見た。

グレン・ミラーは、トロンボーン奏者として活動を始めるが、なかなか仕事がなく、いつも質屋に行ってはお金を借りていた。その頃の彼はなんとか自分の楽団のサウンドを作り上げようと必死になっていて、そのためにもっとも大事なことは編曲だと考えていた。周囲の力添えもあり、念願のグレン・ミラー・オーケストラを編成するが、幾多の苦労が待ち受ける。それでも、彼の夢は徐々に実現していく。

グレン・ミラーのサウンドは、いわゆるビッグバンド、オーケストラで、当時のもっともポピュラーなヒップなダンス・バンドだった。人々はみな、グレン・ミラーで踊っていた。「真珠の首飾り」、「ムーンライト・セレナーデ」、そして、「ペンシルヴェニア6-5000」などのヒット曲が次々と登場するが、これは、今で言うダンス・ヒットだ。

『グレン・ミラー物語』でグレン・ミラー役を演じるのはジェームス・スチュワート。強引に結婚を迫るところなど、なかなかほほえましい。いくつもの曲とそのエピソードなどもおもしろい。そして、霧の空港を小さな飛行機に乗って旅立つシーンは、余韻を残す。

グレン・ミラーは、1944年12月15日、イギリスからパリに飛行機で向かった。しかしその飛行機が消息をたち、結局、墜落し死亡したとされた。グレンはまだ40歳だった。音楽映画、伝記映画としても、クラシックと言える作品だ。

この作品は長さが90分余で、最近の映画と比べるとかなり短い感じがする。きっと、この映画を今リメイクしたら、120分くらいにはなるのだろう。今作るとしたら、誰がいいだろうか。30歳から40歳くらいまでの俳優ということになる。(演じる期間は20歳くらいから40歳まで) 奥さん役はキャメロン・ディアスやグイネス・パルトロウあたりでいいような気がするが、グレン・ミラー役がなかなか思い浮かばない。ジェームス・スチュワートが印象強すぎるからかな。(笑) 

ENT>MOVIE>Glenn Miller Story

投稿者 吉岡正晴 : 04:45 AM | コメント (0)

May 30, 2005

Movie "Sengoku Jieitai 1549"

[ ENT>MOVIE>]

【映画『戦国自衛隊』】

未発見。

戦国自衛隊1549 OPERATION ROMEO6月11日に公開される映画『戦国自衛隊1549』の試写を通称日比谷シャンテビル内の東宝の試写室で見た。たまたま友人の放送作家K氏が行けないから行くかというので、二つ返事で行くことに。

映画はもともと1979年に公開された『戦国自衛隊』とは実質的には関係なく、まったく新たな映画となっている。現代の自衛隊が、ひょんなことから戦国時代にタイムスリップして、様々なことが起こるという点は同じだが、出来事や、細かい点が新しくなっている。映画では初めて本物の自衛隊が撮影に協力、さらにCGも加えられて、なかなかの迫力。筋はネタばれになるので、詳しくは書かないが、僕はけっこうおもしろいと思った。タイムスリップした時、過去の自分や過去の歴史を書き換えるとどうなるか、というのは最大のテーマだが、そこをうまくつじつまをあわせている。エンタテインメントとしてはいいんじゃないでしょうか。

主演は江口洋介、鈴木京香、鹿賀丈史、伊武雅刀ら。制作費15億円だそうで、これは日本の映画では破格の予算とのこと。なるほど、2-3億で作られる邦画とは確かにスケールが違う。

ただ、一点気になったのは、バックの音楽。これがちょっと出過ぎに感じた。必要以上に盛り上げよう、悲しませようとか、驚かせようとか、わざとらしさが目立つ。普段映画見ていて、こういうBGM系の音楽っていうのは、それほど耳障りにはならないが、その程度がいいんだろうと思う。

逆に、なにかのヒット曲とシーンがはまった時は、これはうまいと思うことも多々ある。最近なら『ヒッチ』や、『ブリジット・ジョーンズの日記』、タランティーノの一連の映画などだ。あるいはBGMに徹する時のジョン・ウィリアムスの映画音楽というのは、実にさりげなくうまい。映画を見ているときはまったく気にならないのに、あとからサントラを聞くと実はいい曲だった、なんてことがある。

それはさておき、この映画を見たいなと思ったもうひとつの理由は、実は、これに静岡在住の友人がエキストラで出たという話を聞いていたからだ。彼の話だと、朝から夕方まで、ほとんど待機の時間が多かったという。かぶとや防具がかなり重くて動くのが大変だったそうだ。

そこでその彼の姿を「ウォーリーを探せ」の如く見つけられるかということで行ってみたのだが…。さすがに何百人もいるエキストラの中では見つけられなかった。

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映画『戦国自衛隊1549』
2005年6月11日(土)全国東宝系ロードショー


ENT>MOVIE>Sengoku Jieitai 1549

投稿者 吉岡正晴 : 05:59 AM | コメント (0)

May 21, 2005

"Hitch": Lean On Consultant

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【映画『最後の恋のはじめ方』】

コンサルタント。

HITCH 最後の恋のはじめ方何をもって「ソウル・ムーヴィー」というか。もちろん、古くからの「ブラック・ムーヴィー」はひとつのジャンルとしてある。だが、広義にテーマや、ストーリーのどこかに「ソウル」があれば、「ソウル・ムーヴィー」。ソウル・ミュージックがたくさんかかっていれば、それも「ソウル・ムーヴィー」ともいえる。

ウィル・スミス主演のちょっとしたラヴ・コメディー「ヒッチ(邦題、最後の恋のはじめ方)」は、まさに「ソウル・ムーヴィー」だった。なにしろ、ど頭サム・クックの「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド」から映画は始まる。(サントラCDには未収録) 恋をすれば、世界はなんと素晴らしい、という曲は、この映画のテーマにもってこい。さすがウィル・スミス。ソウル・サーチン的には完璧つかみはOKだ。この曲にのって、ヒッチの仕事ぶりが簡単に紹介される。

アレックス・ヒッチ(ウィル・スミス)は、ニューヨークのデート・コンサルタント。「デート・ドクター」などとも呼ばれ、恋愛問題に悩む男女に、どのようにしたら自分が好きな相手とうまくデートできるかを指南して、それを生業としている。

出会いのきっかけ作り、話題の選び方、洋服、靴などの選択などなど、様々なシチュエーションでのかけひきをクライアント(お客さん)にアドヴァイスする。

彼のもとにとてもモテそうもないちょっと太り気味の男、アルバート・ブレナマン(ケヴィン・ジェームス)がやってきた。彼の意中の人はコール財団のリッチなセレブ、アレグラ・コール。一サラリーマンからすれば、完全に高嶺の花だが、ヒッチは彼の熱い思いに負けて様々なアドヴァイスを与え、デートのチャンスを作り出す。

そんなある夜、ヒッチはバーでゴシップ記事専門のタブロイド紙の女性記者サラ・ミラス(エヴァ・メンデス)と知り合う。他人のデートのアドヴァイスはできるが、自分のデートはなかなかうまく進められない。斬新なアイデアでファースト・デートにこぎつけるが・・・。

軽快なテンポ、デート・コンサルタントという職業をテーマにしたところなど、なかなか斬新で楽しめた。しかもヒッチは、この仕事でけっこうなお金を稼いでいるようで、彼の住むアパートはかなりリッチで豪華だ。1時間100ドルとか200ドルでもチャージするのだろうか。(笑) 

音楽の使い方もうまい。ヒッチがサラを初デートに誘った時、ジェットスキーに乗るがそのバックで流れていたのが、ジョン・レジェンドが歌うスティーヴィーの「ドンチュー・ウォーリー・アバウト・ア・シング」。不安な初デート、しかもジェットスキー、そこで、心配するな、というわけだ。冒頭、サム・クックに続いて流れたのがジミー・クリフの「ユー・キャン・ゲット・イット・イフ・ユー・リアリー・ウォント・イット」。本当に望めば、それは手に入る。

一番、おもしろいなと思った部分は、ヒッチがよっぱらって、サラと散歩をしているところで、かなり音程をはずして、アース・ウィンド&ファイアーの「リーズン」を歌うシーン。サラが「この曲は誰?」と訊き、ヒッチが「アース・ウィンド&ファイアー」と答える。ヒッチとサラが、ヒッチのアパートでちょっとした喧嘩をするシーンでは、テンプテーションズの「アイ・キャント・ゲット・ネクスト・トゥ・ユー」。「君の隣にはいられないな」という曲だ。アルバナンが踊りを練習するシーンでは、アッシャーの「イエー」。(サントラCDには未収録)

ヒッチとクライアントのアルバナンが言い争う場面がある。ヒッチは「愛は、自分にとって人生そのものだ」というと、アルバナンが彼に向かって「お前は愛を商売にしてるじゃないか」と言い返す。だがそこでヒッチが「自分は魂を込めて、この仕事をしている」とか、「魂をこめて相手に臨まないとだめだ」みたいなセリフを言ったような気がしたのだが、正確に覚えられなかった。これはDVDでもでた時にもう一度チェックしてみよう。

デート・コンサルタント、おもしろい仕事だ。しかも、ここでいろいろアドヴァイスされるノウハウが興味深い。ところがあれこれ指南するものの、結局、落ち着くのが「恋愛に基本ルールはない」というオチ。でも、そこに行き着くまでに、コンサルタントが必要なわけだ。いかにも今風だなあ。(笑) 世の中、何でもちょっと困ったらコンサルタントに頼る時代。「1億総コンサル頼み時代」ってことか。いや、アメリカだから、「2億総コンサル頼み時代」かな。

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サントラ盤 『HITCH 最後の恋のはじめ方 』(ソニー)

HITCH 最後の恋のはじめ方

1.I Thing(エイメリー)
2.Don’t You Worry’Bout A Thing(ジョン・ジェンド)
3.This is How I Feel(アース・ウインド&ファイアー featuring ケリー・ローランド&スリーピー・ブラウン)
4.Ooh Wee(マーク・ロンソン featuring ゴーストフェイス・キラー,ネイト・ドック,トライフ・ダ・ゴッド&サイゴン)
5.Now That We Found Love(ベビー・デューティー・アンド・ザ・ボーイズ)
6.Happy(メレニー・スミス)
7.Love Train(オージェイズ)
8.I Can’t Get Next To You(ザ・テンプテーションズ)
9.You Can Get It If You Really Want(ジミー・クリフ)
10.It’s Easy To Fall In Love(With A Guy Like You)(マーサ・リーブス・アンド・ザ・バンデラス)
11.リーズンズ(アース・ウインド&ファイアー)
12.Never Gonna Let You Go(She’s a Keepa)(オマリオン)
13.Turn Me On(Low Tide Remix)(ケヴィン・リトル)

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(映画『最後の恋のはじめ方』~2005年6月4日(土)より新・日比谷みゆき座、シネア・メディアージュなどでロードショー)

ENT>MOVIE>Hitch

投稿者 吉岡正晴 : 12:00 AM | コメント (0)

May 07, 2005

"Superfly" On "Midnight Love"

[ ENT>MOVIE>]

【低予算から来るざらざら感のブラック・ムーヴィー】

続編。

昨日はマーチンさんの『ミッドナイト・ラヴ』の収録だった。毎月第三土曜日にFM横浜(84.7mhz)で深夜1時半から3時半まで放送されている番組だ。昨年4月からスタートしてこの5月21日放送分で14回目。

Ebony&Ivory冒頭の特集のところでは、鈴木雅之・最新作『エボニー&アイヴォリー』と、これまでの四半世紀の音源の中から秘蔵物をご紹介。元町のソウル売り、魔黒ブラウンは、今回はアル・グリーンの新作。また、ソウル・ムーヴィーでは、このほどDVD化された『スーパーフライ』(1972年)とその続編『リターン・オブ・ザ・スーパーフライ』(1990年)をまとめて紹介する。

そこで、この『スーパーフライ』2本をを久々にビデオで借りて見た。とはいうものの、『リターン・・・』のほうは、見始めても見覚えがなかったので、おそらく初めて見たのだろう。

スーパーフライ 特別版\72年の『スーパーフライ』では、麻薬密売人の主人公プリーストが、生涯最後の大取引を成功させて大金を手にし、引退するところまでを描いたが、続編ではそのプリーストは、10年以上パリでかたぎの商売をしている。ところが、昔の密売人の相棒エディーが殺されてしまい、その葬式に出るためにニューヨークに戻るところから始まる。ニューヨークの空港に着いたプリーストは別室に呼び出され、麻薬密売団を壊滅させるために協力しろと脅される。

2本を続けてみると、ほんとに最初のはチープな感じの、あまり予算がかかっていない映画だなあ、ということがわかる。しかし、続編はさすがに予算があって、リッチなつくりだ。映画というのは、予算のあるなしが、画面にすぐでてしまうからおもしろい。ただ、予算が少ないからつまらない映画などということは必ずしも言えない。膨大な予算をつぎこんでも、つまらない映画はつまらないし、低予算ものでもおもしろいものはおもしろい。『スーパーフライ』は出演者、スタッフなどほとんどノー・ギャラでやっていたらしい。ブラック・ムーヴィーが脚光を浴びるのは、この『スーパーフライ』と『シャフト』が当たってからだから、しょうがないといえばしょうがない。

前作の音楽的ハイライトは、なんといってもカーティス・メイフィールドだが、続編でも彼の音楽が流れる。この頃の映画のリアル感というのかな、なんかざらざらした感触は、今となるととてもたまらなくいい。それは低予算のためかもしれないし、フィルムの質感ということもあるのだろう。1990年の『リターン・・・』には、そうしたざらざら感はない。シャビーな70年代のブラック・ムーヴィーを可能な限り制覇してみたい。

ENT>MOVIE>Superfly
ENT>RADIO>PROGRAMME>Midnight Love

投稿者 吉岡正晴 : 04:42 AM | コメント (0)

April 06, 2005

Movie "Festival Express": Soul On The Train

[ ENT>MOVIE>]

発掘作業。

Festival Express (2pc) / (Ws Sub Ac3 Dol Dts)1970年6月27日、カナダのトロントを出発した列車が当時人気のミュージシャンたちを乗せてカルガリーに向かった。7月4日まで、東から西へ迎う途中で下車しライヴを見せ、また、列車の中でも大パーティーを続けた。その奇跡の8日間の軌跡を撮影した70時間以上のフィルムを編集した音楽・ロードムーヴィーだ。元々主催者と映画撮影者などの意見が対立し、映画化が頓挫していたが、95年にこのフィルムの一部(約46時間分)が発見され、約8年の歳月を経て、著作権などさまざまな権利がクリアされ、遂に完成をみた。これが映画『フェスティバル・エキスプレス』である。

登場するアーティストは、ジャニス・ジョプリン、ザ・バンド、グレイトフル・デッド、バディー・ガイ、シャナナといった当時の「ヒッピー」「ロックンロール」カルチャーを代表するようなアーティストばかり。

そして、ドラッグ、アルコール、セックス、ロックンロールのロードが繰り広げられる。こんな楽しいめちゃくちゃなパーティーがあったのが、70年代という時代なのだろう。そこにルールなど何もない。

個人的には、ジャニス・ジョプリンに尽きる。「クライ・ベイビー」と「テル・ママ」のパフォーマンスは言葉に表現できない。特に「テル・ママ」は、R&Bシンガー、エタ・ジェームスの作品。エタにあこがれたジャニスがついにエタのソウルに追いつき、見事につかんだ瞬間だ。フルでジャニスの渾身のライヴ・パフォーマンスが2曲も見られるというだけでこの映画は僕にとっては価値があった。

もちろん、ロックファンはグレイトフル・デッド、ザ・バンドにも涙するだろう。バンドの「ザ・ウエイト」「アイ・シャル・ビー・リリースド」なども素晴らしかった。ひたすら、ライヴが見られるライヴ映画だ。そして、その合間に列車の中でのバカ騒ぎの模様が映し出される。まさに列車の上の魂のぶつかり合いだ。

しかし、こんなフィルムがよく残っていたものだ。映像もきれいだし。歴史とは、絶え間ない発掘作業によって語り継がれていくものだなあ、ということを痛感した。

元気いっぱいのジャニスはこのわずか3ヵ月後の1970年10月4日、ハリウッドでドラッグのオーヴァードーズ(過剰摂取)で他界する。享年、27。人間の命は儚い。

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エタ・ジェームスとジャニス・ジョプリンについての記事。


『車窓を奏でるメロディー』(13)
『ひとつの思い出のためにすべての未来を売り払うシンガー』
http://www.soulsearchin.com/periodical/l&g/l&g13.html


エッセンシャル・ジャニス・ジョプリンジャニス・ジョプリン

アルバム『エッセンシャル』
(ソニーMHCP 1-2)

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映画が終ってプログラムを入手したが、なぜかセットリストが書かれていない。ちなみに、この映画、現時点ではサウンドトラックのアルバムがない。またアメリカではこの映画のDVDが発売されている。日本でもいずれ発売されるだろう。これだけの音楽映画を見たら、まずセットリストを確認したいところ。人によってはアーティストのCDで反芻(はんすう)するだろう。プログラムにはセットリストは入れて欲しかった。というわけで、アメリカのサイトで探しました。コピペができないので、もう一度打ち直した。ふ~~。

一方、DVD、アメリカ・アマゾンでもう18ドル。一応リージョンコードは1。さすがに日本語字幕はないが。ここには下記のエキストラ・ライヴ・パフォーマンスが収録されている。

Grateful Dead "Hard to Handle"
Grateful Dead "Easy Wind"
Janis Joplin "Move Over"
Janis Joplin "Kozmic Blues"
Buddy Guy "Hoochie Coochie Man"
Mashmakhan "As Years Go By"
Eric Anderson "Thirsty Boots"
Ian & Sylvia "Tears of Rage"
Tom Rush "Child's Song"
Seatrain "Thirteen Questions"

マッシュマッカーンのこの曲は「霧の中の二人」という邦題で日本でもヒットした。

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"Festival Express"

Setlist

01. Casey Jones / Grateful Dead
02. Don't Ease Me In / Grateful Dead
03. Friend Of The Devil / Grateful Dead
04. Slippin' And Slidin' / The Band
05. Goin' Down The Road / Delaney & Bonnie & Friends
06. "Traditional Country Song" / Buddy Cage/Various
07. Baby Here I Come / Buddy Guy-Danko etc.
08. Better Take Jesus' Hand / Garcia & Sylvia
09. Comin' Home Baby / Mashmakan
10. Money / Buddy Guy
11. Lazy Day / Flying Burrito Brothers
12. The Weight / The Band
13. Cry Baby / Janis Joplin
14. I Can't Do It Baby / Buddy Guy & Garica
15. Ain't No More Cane / Rick Danko & Janis Joplin, etc.
16. Soul Jam / Buddy Guy & Danko, etc.
17. Sunshine Of Your Love / Various
18. Rock & Roll Is Here To Stay / Sha Na Na
19. CC Rider / Ian & Sylvia
20. New Speedway Boogie / Grateful Dead
21. I Shall Be Released / The Band
22. Tell Mama / Janis Joplin
23. Me & Bobby McGhee / Janis Joplin
24. Better Take Jesus' Hand / New Riders Of The Purple Sage

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映画『フェスティバル・エキスプレス』

渋谷・シネセゾン渋谷で連日午後9時20分からレイトショウで公開中。

03-3770-1721 (渋谷道玄坂・ザ・プライム6階)

公式ウェッブ
http://www.festivalexpress.jp/

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ENT>MOVIE>Festival Express

投稿者 nagato : 06:46 AM | コメント (0)